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カウボーイズがスーパーボウルに出場する可能性は閉ざされつつあるのか?

2024年07月01日(月) 16:13


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Michael Ainsworth】

最後にロンバルディトロフィーを掲げてから30年近くが経過した今、ダラス・カウボーイズはその長い歴史の中で最も重要なシーズンを迎えることになりそうだ。

ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーとクオーターバック(QB)ダック・プレスコットの2024年シーズン以降の将来が疑問視されていると見られているが、それはこの2人に限った話ではない。

2021年シーズン以降、カウボーイズは戦績(36勝15敗)でカンザスシティ・チーフスに次ぐ2位に位置している。しかし、その間にチーフスが王朝として頭角を現したのに対し、カウボーイズはプレーオフでわずか1勝しか挙げていない。2024年シーズンを迎えるにあたり、カウボーイズの前にはある問題が差し迫っている。それは、カウボーイズがスーパーボウルに出場する可能性は閉ざされつつあるのかということだ。

『NFL Research(NFLリサーチ)』による詳細な分析は、1995年シーズン以来となるスーパーボウルの栄光を目指すカウボーイズにとって、現在がどれほど重要な時期であるかを強調している。

QBトロイ・エイクマン、ランニングバック(RB)エミット・スミス、ワイドレシーバー(WR)マイケル・アービンという、殿堂入りを果たした3人組が活躍していたフランチャイズの全盛期に、殿堂入りした元HCジミー・ジョンソンが中心となって編成した驚異的なロースターを擁していたカウボーイズは、1992年から1995年にかけて3度のスーパーボウル制覇を成し遂げた。それは今となっては遠い昔の話であり、カウボーイズはポストシーズンで物足りない結果に終わるたびに、栄光の日々からますます遠ざかっている。

NFLリサーチによると、1996年シーズン以降、カウボーイズのディビジョナルラウンドの成績はリーグワーストの0勝7敗だという。

ロンバルディトロフィーを何度も獲得した1992年シーズンから1995年シーズンの間、カウボーイズのプレーオフでの通算戦績は10勝1敗だった。

1996年以降、カウボーイズはプレーオフで5勝13敗という結果になっている。NFLリサーチによれば、この期間にプレーオフの成績が5勝以下かつ10敗以上だったチームは他にないとのこと。

前回スーパーボウルで優勝してから、ディビジョナルラウンドに進出するたびに敗れてきたカウボーイズは、現時点で28シーズンにわたり、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲーム進出を逃している。それは、ライバルのワシントン・コマンダース(32シーズン)に次いで、現役チームの中で2番目に長い年数だ。

カウボーイズの直近のプレーオフ敗退は、昨季のワイルドカードラウンドで勢いに乗っていたグリーンベイ・パッカーズにまさかの敗北を喫したことが原因だった。2023年シーズンは3年連続で12勝5敗を記録したものの、大きな期待を集めていた注目のロースターが再び結果を残せなかったシーズンとなっている。マッカーシーHCはプレスコットが大けがに見舞われたことで6勝10敗で終えた2020年シーズンを除き、毎年チームをプレーオフに導いているものの、その戦績は1勝3敗で、唯一勝利したのはレギュラーシーズンでの勝利数が8試合だったタンパベイ・バッカニアーズとの一戦だった。

カウボーイズは今すぐ勝つという姿勢を貫いており、再建のフェーズに入っている様子は見られない。

しかし、今年は少し様相が異なる。

プロボウルに選出された経歴を持つオフェンシブタックル(OT)タイロン・スミスやセンター(C)タイラー・バイダス、RBトニー・ポラードがフリーエージェント(FA)となってチームを去り、LBレイトン・バンダー・エッシュは引退した。コーナーバック(CB)スティーブン・ギルモアは現在も市場に残っている。その一方で、カウボーイズが迎え入れたフリーエージェント選手は、2024年に先発を務めることが予想されているRBエゼキエル・エリオットとミドルラインバッカー(MLB)エリック・ケンドリックスだけだ。

それ以上に気になるのは、プレスコット、WRシーディー・ラム、LBマイカ・パーソンズがそれぞれ契約延長を希望しているにもかかわらず、フランチャイズの顔である選手たちが既存の契約のまま夏を迎えていることだ。彼らだけではない。カウボーイズには、プロボウルに選出された経歴を持ち、現行契約の期間があと1シーズンか2シーズンしかない選手が9人もいる。

オーナーのジェリー・ジョーンズは、2024年シーズンに向けて“全力を尽くす”と述べたにもかかわらず、オフシーズンやドラフトで大きな動きに出なかったことから、ファンの怒りと評論家たちの批判を招いた。しかし、フィル・アイビーやダニエル・ネグラヌ、ジョン・モネットといったプロポーカープレーヤーが全財産を賭けるとき、それはまさに“勝つか負けるか”の状況だと言える。ひょっとすると、それこそが2024年のカウボーイズに待ち受けている未来なのかもしれない。

カウボーイズがスーパーボウル制覇を成し遂げる、あるいはその前にNFCチャンピオンシップゲームに進出するとすれば、現在のメンバーを維持することが最も重要になるだろう。とはいえ、またしてもポストシーズンで失敗すれば、大規模な刷新が行われるのは想像に難くない。

昨季のNFC東地区王者はスーパーボウルへの切符をかけた争いに加わることが大いに期待されている。しかし、現在はまだ6月だ。2025年2月になれば、カウボーイズがスーパーボウルに出場する可能性が残っているかどうかが明らかになっているだろう。

【RA】