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シカゴになじみつつあるベアーズSオーウェンズと妻シモーネ・バイルズ

2024年04月18日(木) 15:37


シカゴ・ベアーズのジョナサン・オーウェンズとシモーネ・バイルズ【NFL】

3月にシカゴ・ベアーズと契約したセーフティ(S)ジョナサン・オーウェンズは、言ってみればすでにシカゴのフィールドに立っている。

現地13日(土)、オーウェンズはギャランティード・レート・フィールドで行われたシンシナティ・レッズ対シカゴ・ホワイトソックス戦の始球式に参加。より短く、より安全に投げるために、マウンドの前から投げるのが一般的だが、オーウェンズはマウンドの上から、ほとんど時間を無駄にすることなく、プレートを越えるしっかりとした球を投げた。

オーウェンズの妻で、4度のオリンピック金メダリストであるシモーネ・バイルズはそれに安堵(あんど)している。そして、この始球式は、シカゴの街への希望に満ちた紹介にもなった。

ベアーズの公式サイトのギャビー・ハイドゥクによると、バイルズは「彼はサイドアームについて話し続けていた。私は彼が“(ラッパーの)50セント”(が投げたような球)を投げるんじゃないかと本気で思っていたの。それを思うとものすごくワクワクしたわ。まあ、実際は10点満点だったし、イライラするくらいうまかった。本当に良かったし、彼のことを誇りに思うわ」と話したという。

配偶者による偏見かもしれないが、史上最高の体操選手の1人から10点満点と評価されたことは、オーウェンズがベアーズで良い成績を収める兆しだと期待できるだろう。

この2シーズンで本領を発揮してきたオーウェンズは、17試合に先発してキャリアハイとなるタックル125回を記録した2022年シーズンをもって、4年間を過ごしたヒューストン・テキサンズから離れた。2023年にはグリーンベイ・パッカーズで11試合に先発出場し、タックル84回、キャリア初となるファンブルリカバータッチダウンをマーク。確実に先発セーフティになれるとは限らないものの、オーウェンズはSポジションにジャクアン・ブリスカーやケビン・バイアード、コーナーバック(CB)ポジションにタイリーク・スティーブンソンやプロボウルに選出された経歴を持つジェイロン・ジョンソン、ニッケルにカイラー・ゴードンを擁し、強力な力を発揮すると見られているディフェンスのバックフィールドを補強する存在になるはずだ。

「@jjowens_3と@Simone_Biles、シカゴにようこそ!」

28歳のオーウェンズはこの3シーズンで3つ目のチームに加入している。とはいえ、ベアーズと2年契約を結んだことを踏まえると、シカゴは当面の間、オーウェンズにとって安住の地となるだろう。今のところ、オーウェンズ夫妻はかなり歓迎されている。

「街は私たちを受け入れてくれた。とても良い感じだったわ」と明かしたバイルズは「なじみのない街に行くのは刺激的だけど、みんな家族のように受け入れてくれているの。いつだってそれはうれしいし、うんと居心地がよくなるわ」と続けた。

セントルイス出身のオーウェンズはミズーリ・ウエスタン州立大学に通っていた。

高層ビルから野球チームに至るまで、これまでテキサンズとパッカーズに所属していたオーウェンズにとっては、すべてが新鮮に感じられるようだ。

オーウェンズは「感覚が過度に刺激される感じ」と話している。

「運転しながら、建物を2つ見るごとに“なあ、これを見て”って言っている。本当に楽しかったし、俺たちはワクワクしている」

故郷のチームであるセントルイス・カージナルスの始球式ではなかったとしても、ホワイトソックスの始球式で興奮した様子を見せていたオーウェンズは、次のように語った。

「始球式に参加できた。ずっとやりたかったことなんだ。セントルイス出身だから、カージナルスの試合でやると思っていた。でも、この機会をもらって、断ることなんてできなかった」

ベアーズとの契約は、上昇中のチームに加わるチャンスになる可能性が高い。極めて重要な2024年NFLドラフトを目前に控えているベアーズは、そこで南カリフォルニア大学(USC)のQBケイレブ・ウィリアムズを全体1位で指名すると予想されている。また、ベアーズは全体9位指名権も保持している状態だ。

ドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りしたオーウェンズだが、現在は妻のバイルズと共に急速にシカゴになじみつつある。

今後はバイルズに、7月下旬から始まるパリ五輪に向けて過密な競技スケジュールが待ち受けている。オリンピックが始まる時期はちょうど、オーウェンズがベアーズのトレーニングキャンプに参加する時期と重なっている。

バイルズが再びオリンピックに出場するまで、できる限り頻繁に応援に駆けつけるつもりのオーウェンズは「フットボールの試合のように応援をするつもりだ」とコメント。

そして、バイルズは以前と同じように、秋になれば夫の最大のファンとなり、今季からは新たにベアーズの最高のファンにもなるだろう。

「彼をサポートできることはとても重要なことなの」と強調したバイルズは「彼のシーズンと私のシーズンは重なってしまうから、応援する時間はあまりない。だから、観戦しに行って、彼を応援するたびにワクワクする。その思い出は、永遠に実現できることじゃないからね。どんな形であれ、彼を応援するときはいつもここにいるわ」と続けた。

【RA】