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「フィールド上で力を発揮できれば、常にチャンスはある」とジェッツQBロジャース

2024年05月26日(日) 18:30


ニューヨーク・ジェッツのアーロン・ロジャース【AP Photo/Kirk Irwin】

クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースには、常に自信とモチベーションがあふれている。

2023年、ニューヨーク・ジェッツは大きな期待を抱えてシーズン開幕を迎えたものの、早々につまづいてしまった。それでも、ロジャースは揺るぎない自信を持ち続け、次のシーズンに向けて“今すぐ勝つ”という要求を受け入れている。

ロジャースは今週、アダム・シャインがホストを務める『SiriusXM(シリウスXM)』の“Mad Dog Sports Radio(マッド・ドッグ・スポーツ・ラジオ)”に出演した際にこう語った。「知っての通り、俺はいつだって自信満々だ。フィールド上で力を発揮すれば、第一に、常にチャンスがあると感じている。第二に、それ以上に、俺たちは今年、優勝を狙える6から10チームのうちの1つなんだ。だからこそ、すごくワクワクしている」

ジェッツは確かに優勝争いに加わるだけのロースターをそろえているが、それは前シーズンも同じだった。

しかし、マンデーナイトのバッファロー・ビルズ戦でジェッツでのデビューを飾ったロジャースはわずか4スナップでアキレス腱が断裂し、シーズンは終わりを告げ、ギャング・グリーンのファンは希望を打ち砕かれた。もちろん、シーズンはそれで終わりではなかった。ロジャースは奇跡的な復帰を試み、ジェッツは勝ち試合もあれば負け試合もあり、ディフェンスは輝きを放ち、QBザック・ウィルソン率いるオフェンスは低迷した。

“グラスは半分も満たされている”というポジティブな見方を持つロジャースは、失われたシーズンの苦難を乗り越えたことで、チームに前向きな成果が得られると信じている。

とはいえ、ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーと攻撃コーディネーター(OC)ナサニエル・ハケットが7勝10敗のシーズンから戻り、ロジャースの復帰が日に日に近づく中、再び大きな期待が寄せられており、2024年シーズンへの重圧は増している。

ロジャースはこうつけ加えた。「昨年はフィールド内外で多くの困難に直面した。ケガだけでなく、いろいろなコメントやうわさもあった。そのような逆境の中でこそ、本当の性格が見えると思う。俺たちが団結し続けたことを誇りに思うし、サラーHCやハケットOCの周りに集まった選手たちも誇りに思うよ。みんなには信念があり、危機感も持っている。先日も話したけれど、緊急性や期待、そして毎年のように仕事がかかっている現実について話すのを嫌がる人もいる。でも、それがこのリーグの現実なんだ」

ビッグ・アップル(ニューヨーク市)では緊迫感が漂っているが、おそらくハケットOCほど厳しく注目されている人物はいないだろう。

ロジャースが2020年から2021年にかけてAP通信NFL最優秀選手賞を連続受賞した際にグリーンベイ・パッカーズの攻撃コーディネーターを務めていたハケットは、2022年にデンバー・ブロンコスのヘッドコーチに就任した。しかし、結果は惨憺(さんたん)たるものだった。ハケットはQBラッセル・ウィルソンとともにシーズンを迎えたが、途中で解雇され、ブロンコスは得点ランキングで最下位となり、ウィルソンもこのオフシーズンに放出されている。

ハケットは昨オフシーズンにパッカーズからジェッツへトレードされたロジャースと再びタッグを組むため、ニューヨークにやって来た。

しかし、ロジャースが負傷すると、ジェッツオフェンスは散々なものとなり、ザック・ウィルソンとハケットOCが週替わりでメディアやファンの非難の的となっていた。

ジェッツはリーグ得点ランキングで29位だったが、ロジャースはハケットOCを支持する姿勢を崩していない。ハケットに懐疑的なジェッツファンに対して、ロジャースのメッセージはシンプルで力強いものだ。

ロジャースはジェッツファンに向けて「みんなは俺を信じるべきだし、俺はナサニエルを信じている。それで話は終わりだ。世間ではいろいろなことが言われているけれど、ここ数年で彼が対処してきた多くのことに対して、彼はとてもプロフェッショナルに対応してきたと思う。結局のところ、彼と俺の仕事上の関係や会話を信頼するしかないんだ」とコメント。

ハケットがパッカーズで3年にわたってロジャースの攻撃コーディネーターを務めた際、チームの得点ランキングは15位、1位、10位だった。

ロジャースは「ナサニエルを信じよう」と話し、さらにこう続けている。「改善した点もあれば、彼の手には負えないこともあった。結局のところ、彼と俺のパートナーシップはこれまでも実り多いものだったし、これからもそうなるだろう」

ジェッツの2024年シーズンでは、間違いなく多くの人々の雇用がかかっており、ひょっとするとレガシーも問われることになるだろう。

ジェッツは2015年シーズンを最後に一度も勝ち越しておらず、2010年からはプレーオフ進出も果たしていない。

疑問や懸念が山積みしているが、ロジャースはまったく動じず、冷静さを保ちながら、次のように語った。

「昨シーズンよりもはるかに息の長く、実りの多いシーズンにしたいと思っている」

【KO】