「体を癒やす時間」としてOTAを欠席していたカウボーイズLBパーソンズ
2024年06月05日(水) 12:15今オフシーズン、ダラス・カウボーイズのスターラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズは自主参加のOTA(チーム合同練習)を欠席する権利を行使した。それに対し、ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは先週に、パーソンズが新守備コーディネーター(DC)マイク・ジマーが指揮するディフェンスに没頭する機会を逃したと発言している。
新契約を求めているパーソンズは今週、参加必須のミニキャンプに集合し、単独でワークアウトに取り組んで体を休めるという、自身が下した選択について弁明した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレーターによると、パーソンズは「ああ、ほら、年数を重ねれば重ねるほど、ビジネス的な側面もあることを理解できるようになるだろう」と話し、こう続けたという。
「そのためにキャンプがあるんだと思う。アーロン・ドナルドがキャンプにも行かずにディフェンス部門年間最優秀選手賞を獲得して、プレーオフに進出したことがあっただろ。俺たちはそういうケースを忘れたのかっていう話さ。最高の守備選手がキャンプにも参加していなかったという話をしていなかったってこと。それに今はミニキャンプ中だ。あのとき(OTA)は自主参加だった。(ミニ)キャンプは強制的なものだろ。だから、俺はあれを自分の体を癒やす時間として捉えている。俺は毎年、ケガを抱えているサイズの小さいラッシャーとしてプレーしている。だから、単純に自分の体を癒やしただけ。成長し、強化し、シーズンに備えようとしているだけだ」
パーソンズの言う通り、ドナルドが巨額の契約を求めて2017年にオフシーズンプログラムを欠席し、トレーニングキャンプまでホールドアウトしたのは有名な話だ。ドナルドはその後、2017年シーズンと2018年シーズンに連続してAP通信ディフェンス部門年間最優秀選手に選ばれている。
プロボウルに3回選出された経歴を持つパーソンズは、7月に行われるトレーニングキャンプでスピードを高める時間は十分にあると指摘し、次のように語った。
「“Remember the Titans(邦題:タイタンズを忘れない)”を見たことある? 俺たちはオックスナードに長い間、いることになるんだ。フィールドでは多くの化学反応が起こる。そのときにこそ、すべてが見えてくるんだと思う。パッドとか実際の接触、手の動きがない状態で教えるのは難しいし、現実的じゃない。誰かに触れることもできないし、それを破ればドラフト指名権をなくすとか、そういうことになる可能性もある。それは単純にとんでもないことだ。今はどっちかと言うと技術を磨く時期だと思う。今はウオークスルーばかりだ。だから、俺の考えとしては・・・自分の現状では個人でやることが多いし、1人でも、トレーナーと一緒でも、個人的にやれることはいっぱいある」
勤勉なスター選手が自主参加のワークアウトを欠席しても大きな問題にはならないというのは、パーソンズの言う通りだ。パーソンズの調子が崩れたり、腕がなまったりすることを心配している人はいない。欠席するとオフェンスの練習方法が変わってしまうクオーターバック(QB)が自主参加のワークアウトに参加するのと、ディフェンスの選手がそうするのとでは話が異なる。
マッカーシーHCの懸念は、カウボーイズが新しいディフェンスを導入しているという事実にあるようだが、パーソンズはその点についてあまり心配していない様子だ。
「大体のことを理解している」と強調したパーソンズは、ランゲームコーディネーターのポール・ガンサーと話し合ってきた。一方で、ジマーDCとはまだきちんと話していないことを認めたパーソンズは、こうコメントしている。
「正直、俺とジム(ジマー)が話したのは全部で20単語くらいだ。彼はとても静かな人。コーチたちからは“ジムはこういう風にするのが好きだ”という話をよく聞くし、俺もそれを気に入っている。だから、彼と話したくてたまらない。すごくクールなことだろうからね。明らかに保守的な考え方、保守的なメンタリティだ。彼は素晴らしい選手をたくさん見てきたはずだけど、マイカのような選手には出会ったことがないと思う」
「もちろん、俺が慣れなきゃいけないこともある。お互いに歩み寄っていく関係になるだろうな」
全体の状況を強調しているのは、QBダック・プレスコットやミニキャンプを欠席しているワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムと同様に、パーソンズが巨額の契約延長を控えているという事実だが、パーソンズ本人はそれについて心配していないと主張している。
市場をリセットするような契約を結ぶことを期待しているパーソンズは「いつか分かる。時が教えてくれるさ。具体的な日を設定することはできない。俺がやるべきことはサックを続けること」と話した。
【RA】