失われた機会に心痛めるブラウンズHCステファンスキー
2021年01月18日(月) 15:08クリーブランド・ブラウンズはフランチャイズがNFLに再加入して以来で最も長いシーズンを終えた。祝うべき幕引きであり、今後の礎になるべきシーズンだった。
しかし、現地17日(日)にカンザスシティ・チーフスとの試合を後わずかのところで落とした後、ブラウンズのヘッドコーチ(HC)であるケビン・ステファンスキーは勝てたかもしれない試合で自分とチームができなかったことについて、振り返らずにはいられなかった。
ディビジョナルラウンドで22対17の敗北を喫したすぐ後、ステファンスキーHCは「(シーズンについて)後でいろいろと振り返るだろうね」と述べている。
「今は、やるべき仕事が果たせなかったときというのは痛むものだと考えている」
特に痛かったのが前半の終盤に得点できたかもしれないプレーだ。それはブラウンズがハーフタイムまでに点差を10ポイントに縮めようとしていた際のことだった。ワイドレシーバー(WR)ラシャード・ヒギンスがエンドゾーンのすぐ外でパスをキャッチし、パイロンに向かって腕を伸ばしつつダイブしたものの、セーフティ(S)ダニエル・ソレンセンから頭部にヒットを受けてしまう。ヒギンスがゴールラインを超える前にボールはその手を離れて、エンドゾーンからアウトオブバウンズに転がり出てタッチバックになったのだ。
ルールが分極化していると感じる者はいるかもしれないが、ともあれ誰もがこのルールについては把握している。したがって、ブラウンズはこういった状況に対して違ったアプローチを取るようコーチしてきたとステファンスキーHCは明かした。
「ラシャード・ヒギンスや他の選手の努力を私が疑うことは決してない」と言うステファンスキーHCは次のように続けている。
「われわれのルールは、そういったところではボールを伸ばさない。この場合はファースト・アンド・ゴールで、彼はそれを知っている。繰り返すが、彼の努力は十分に評価している。彼はいつものように戦った。だが、タッチバックになった場合に失うものがあまりにも大きく、われわれはその衝動と戦わなければいけない」
ソレンソンによるヘルメット同士のコンタクトにフラッグが投げ入れられなかった件については、ステファンスキーは詳しく語らなかった。
「率直に言って、私はリプレーを見ていない。そのことについては聞いたが、こういうタイプのことについてはリーグの手に任せる」
1年目のHCであるステファンスキーは、他の重要なプレーのリプレーを行わなかったことに対してより多くの後悔を抱いている。第4クオーターでブラウンズはチーフスWRタイリーク・ヒルのアクロバティックなキャッチにチャレンジした。ヒルは転がりながら巧みにボールを太ももに当てていた。これでブラウンズは貴重なタイムアウトを失った。タイムアウトが失われていなければ、試合終盤に5点差でディフェンディングスーパーボウルチャンピオンを追いかけていたときに、特にディフェンス面で役に立っていたかもしれない。
先週にピッツバーグ・スティーラーズを破った試合には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性だったために参加できなかったステファンスキーHCは、チーフス戦のサイドラインでプレーオフデビューを果たしていた。そのステファンスキーHCは第3クオーターでも長いパスに対してチャレンジしないことを選択。レビューでは、そのパスは明らかにドロップしていた。チーフスはこのドライブをフィールドゴールにつなげている。
「そういった決断のすべてが、私の責任だ」と言うステファンスキーHCはこう続けた。
「私がもっとうまくやらなければならなかった。失敗したときにはタイムアウトを失うため、こういったことにはコストが伴う。だから、私の責任だ」
当然、今季にステファンスキーHCがしたことといえば、ブラウンズに対する害よりも貢献の方がずっと多い。チームを13シーズンぶりのポストシーズン進出と、26年ぶりのプレーオフでの白星に導いたステファンスキーHCは、年間最優秀コーチ賞の有力候補だ。
これは間違いなくステファンスキーHCがクリーブランドに来てから初めての仕事であり、HCはそれを数カ月でやってのけている。もうブラウンズはかつてのブラウンズではないのだ。
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