現役NFL選手として初めて同性愛者であることを公表したDEナッシブが引退を表明
2023年09月07日(木) 13:07現地6日(水)、ベテランディフェンシブエンド(DE)カール・ナッシブが7シーズンにわたるキャリアに幕を閉じると発表。ナッシブは2021年にNFLで初めて同性愛者であることを公表した上でレギュラーシーズンゲームに出場した選手となった。
ナッシブは『Instagram(インスタグラム)』に次のようにつづっている。「自分にとってはほろ苦い瞬間だけど、NFLで100試合ちょっとに出場した7シーズンを経て、自分の会社である“Rayze(レイズ)”に専念するために、正式にフットボールから引退する。ペンシルベニア州立大学でウオークオンとしてスタートしたのが、本当に昨日のことのように感じられる。フットボールは俺に想像以上のものを与えてくれた。全力を出し切ったと自負しながら、最後にヘルメットを置くことができている。フットボールの楽しさを愛しながら成長した。完ぺきを追求するのが大好きだった。すべての選手が自分の夢を追いかけなければならない、そのわずかな機会を大切にしていた。そこに到達すれば、より一層エキサイティングになる。ウオークオンの頃からNFLでプレーするのが夢だったし、自分は地球上で一番ラッキーな人間だと思っている」
2016年にクリーブランド・ブラウンズからドラフト3巡目指名を受けたナッシブは、そこで2シーズンを過ごした。その後、タンパベイ・バッカニアーズで2シーズンにわたってプレーし、その間にサック12.5回を記録。2020年にラスベガス・レイダースと契約し、2シーズン在籍した後、昨季に再びバッカニアーズに戻って13試合に出場した。
2021年、ナッシブは現役NFL選手として初めて同性愛者であることをカミングアウト。彼の決断は他の人にも影響を与えた。
「こういう重要な瞬間は感謝を伝えるタイミングだ」とナッシブはつづっている。「自分が気づいていないときでも、いつもそばにいてくれた神、家族、友人に感謝したい。代理人のブライアン・エローにも感謝している。君のいる“WME”に所属し続けたことは、これまで下したものの中でも最善の決断の1つだった。ブライアンは俺がカミングアウトした最初のフットボール関係者で、彼は少しも驚かなかった。世間に公表し、可能な限り大きなインパクトを与えられるよう、励まし、モチベーションを高めてくれた。(バッカニアーズのジェネラルマネジャー/GM)ジェイソン・リヒトと(アシスタントGM)ジョン・スパイテックにも感謝している。この2人は俺のキャリアを1度だけでなく、2度も再生させてくれた。俺は2回カットされたけど、2回とも彼らが拾ってくれた。タンパで自己最高のフットボールをプレーできたのは、この2人のレジェンドがいたからだ」
「これまで関わってくれたすべてのコーチ、チームメイト、トレーナー、スタッフに感謝している。ボビー・スレーター、ティム・ブリーム、ジョー・シーハン、クリス・コルテス、俺の健康を維持してくれてありがとう。最後に、ひょろっとしていて知ったかぶりの、必死な選手を指導してくれたトッド・ボウルズ、ジェームス・フランクリン、ラリー・フート、コーチ・バック、クライド・シモンズ、ラリー・ジョンソン、ボブ・シュープに感謝したい。最高の選手になりたいという夢を持つすべての人へ、それが不可能だと誰にも思わせるな。何事にもベストを尽くせ。懸命に働き、賢い決断を下し、他人に優しくしなさい。人生の次のチャプターがとても楽しみだし、レイズにすべてを捧げるつもりだ。また、NFLとともにDEI(多様性、平等性、包括性)やエキサイティングな慈善活動に取り組むことも楽しみにしている。幸運を祈ってほしい! ありがとう」
ナッシブはサック25.5回、クオーターバック(QB)ヒット59回、タックル187回、フォースドファンブル4回、インターセプト1回という成績でNFLキャリアを終える。
【RA】