セーフティ（S）ダマー・ハムリンのフットボールの旅路は新たな高みに達している。

ビルズのヘッドコーチ（HC）ショーン・マクダーモットは現地4日（水）に、ハムリンが8日（日）にアリゾナ・カーディナルスと対戦するシーズン第1週でセーフティとして先発することを発表した。この先発出場は、ハムリンが2023年1月2日にシンシナティ・ベンガルズとの試合中に心停止を起こして以来、初めてのものとなる。

ハムリンは水曜日に記者団に対し、「本当にありがたいことだ」と語り、こう続けた。

「これまでのすべてのプロセスを、そして、もう一度プレーできるかどうかも分からなかったことを思い出す。そういう不確実さと向き合うのはつらかった。俺は本当にフットボールに情熱を持っているからね。人生を通して、ずっと夢中になっている。すべては結局、プロセスを重視して、一日一日を大切にし、その時々の状況を受け入れる力に尽きるんだ」

ハムリンは2022年シーズンに出場した15試合のうち13試合で先発。同じシーズンの第17週に、心停止を起こしている。

ハムリンの命を救うべく救急隊員や医療スタッフが勇敢な行動が必要になったその瞬間に、ハムリンのフットボール選手としての未来に暗雲が立ち込めた。それどころか、誰の頭の中でも、フットボールは優先事項として最も低いものになっていた。

それでも、諦めなかったハムリンは2023年に復帰し、主にスペシャルチームの一員として5試合に出場。そして、オフシーズンにベテランのジョーダン・ポイヤーとマイカー・ハイドがビルズを去った今、新たに再編成されたセーフティコンビとして、ハムリンはチームメイトのテイラー・ラップとともに並ぶことになる。

マクダーモットHCは水曜日に次のように述べた。

「この若者にできないことなど、他に何があるだろうか？　彼はあのフィールド上で起きたことを経験し、みなさんも何度もそのことを書いているが、彼はそれを乗り越えて復帰した。ACL（前十字靭帯／ぜんじゅうじじんたい）の損傷や骨折から復帰するのとは訳が違う。彼が経験したものから復帰したのは、まったく別の話だろう？　ましてや、NFLレベルでフルパッドを着けてコンタクトフットボールをプレーすることを決断するなんてね」

「これ以上、私が何かを言う必要はないと思う。信じられないくらい素晴らしいことだ。神のご加護がダマーと彼の家族にあり、これからもそうあり続けるだろう。われわれは彼が経験してきたことと、今、彼がここにいることに対して、ただただ誇りに思い、感謝の気持ちでいっぱいだ」

【KO】