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ジャガーズ戦で「ほぼ完璧な試合」を展開したビルズQBアレン

2024年09月25日(水) 11:52


バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Adrian Kraus】

現地23日(月)夜、バッファロー・ビルズが47対10で大勝したジャクソンビル・ジャガーズ戦の前半に、興奮したビルズファンがクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンに浴びせていた“MVP”コールは、やや時期尚早だったかもしれないが、その評価が間違っているわけではない。

圧巻のパフォーマンスを見せたアレンは、試合序盤から5回連続で得点ドライブを演出し、34対3という大差でハーフタイムを迎えた。アレンはパス30回中23回を成功させて263ヤード、タッチダウン4回、インターセプト0回を記録。これはアレンにとって、4回以上のタッチダウンパスを記録した一方でインターセプトを0回に抑えた、キャリアで8回目の試合となった。また、パサーレーティングはキャリアで3番目に高い142.1をマークし、ランヤード(44ヤード)ではチームをけん引している。

チームメイトたちも“MVP”コールに賛成しているようだ。

『The Buffalo News(バッファロー・ニュース)』によると、コーナーバック(CB)キャム・ルイスは「個人的には、彼がリーグで最高のクオーターバックだと思っている」と語ったという。

また、ガード(G)デビッド・エドワーズは「彼はとにかく特別だ。彼が見せる投球は、言葉では言い表せないほど素晴らしい選手であることを物語っている。歴史に名を刻む偉大な選手の1人だと思う」とコメント。

『ESPN』によると、タイトエンド(TE)ドーソン・ノックスは「ほぼ完璧な試合だった」と話したという。

変化に富んだオフシーズンを経て、ビルズはアレンにチームをけん引してもらう必要がある中でシーズン開幕を迎えた。そして、アレンはビルズ幹部が期待していた以上の活躍を見せている。

3試合を終え、アレンはNFLで唯一、合計9回のタッチダウンを決めた一方でインターセプトを一度も喫していない選手となっている。シーズン最初の3試合でインターセプトが0回というのは、アレンにとってキャリア初の快挙だ。

ビルズにとって、37点差での勝利は過去30年で2番目に大きな差をつけての勝利となり(最も大差をつけたのは2021年シーズン第4週に行われたヒューストン・テキサンズ戦で40対0)、プライムタイムの試合においてチーム史上2番目に大きな差をつけての勝利となった(最も大差をつけたのは1992年シーズン第3週に行われたインディアナポリス・コルツ戦で38対0)。また、1992年シーズン第12週に実施されたアトランタ・ファルコンズ戦以降で、最も多くの前半得点を記録した試合にもなった。

チーム公式サイトによると、アレンは「良い感じだと言っておこう。10日間を挟んで臨んだ試合だったから、気が抜けた試合になりかねなかったのに、みんなからはそんな様子が感じられなかった。1週間を通して緊張感を保ち、しっかりと練習していたし、素晴らしいゲームプランがあった」と話したという。

2024年シーズン初戦の最初のドライブでファンブルロストを喫したアレンだが、それ以降は素晴らしい活躍を見せており、過去にも悩まされてきたターンオーバーを避け、攻撃コーディネーター(OC)ジョー・ブレイディのオフェンスの中でプレーし、ラインで適切な判断を下して巧みにパスを分配し、必要に応じて自らの足を使ってドライブを延長している。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、ビルズは2020年以降、アレンがギブアウェイを喫していない試合で18勝0敗を収めており、試合平均35.8得点を挙げているとのこと。

月曜日の試合はビルズが今季に採用している“どちらを取るか”と選択を迫るオフェンスを際立たせるものとなった。アレンは第4クオーター序盤に退場するまでに10人の異なるターゲットにパスを通しており、6人の異なる選手がタッチダウンを決めた。

遅刻が原因で、第1クオーターでベンチに下げられていたワイドレシーバー(WR)キーオン・コールマンは、主力ターゲットがいないことによって、かえって相手ディフェンスがビルズ攻撃陣に備えるのが難しくなっていると指摘。

「モットーは――全員参加だ。つまり、みんなが活躍する。ボールを手にしたら、誰もが自分の役割を果たすってこと。このチームの多才さと、うちにはプレーメーカーがいるってことを示している」

ビルズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)で無敗を誇る3チームのうちの1つ(他はカンザスシティ・チーフスとピッツバーグ・スティーラーズ)となっているが、今後は厳しい道のりが待ち受けており、次の5試合のうち4試合は敵地で行われ、対戦相手はそれぞれボルティモア・レイブンズ(1勝2敗)、ヒューストン・テキサンズ(2勝1敗)、ニューヨーク・ジェッツ(2勝1敗)、テネシー・タイタンズ(0勝3敗)、シアトル・シーホークス(3勝0敗)となっている。

【RA】