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今季2度目の先発出場では「よりスムーズに感じた」とスティーラーズQBウィルソン

2024年10月30日(水) 12:23


ピッツバーグ・スティーラーズのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Gene J. Puskar】

クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンが率いるピッツバーグ・スティーラーズが2024年により強力な状態になっているかどうかに関する疑問は、現地28日(月)に行われたニューヨーク・ジャイアンツ戦で26対18の勝利を収めたことで払拭された。

レッドゾーンでのミスにより、華々しいパフォーマンスは披露できなかったものの、ウィルソン率いるスティーラーズは特に試合の序盤にボールを自在に動かしていた。ランニングバック(RB)ナージー・ハリスがジャイアンツ守備陣を突破し、ウィルソンがオープンになっているターゲットを見つけ出したこともあり、スティーラーズは試合開始から3回連続でフィールドゴールドライブを展開。試合の前半に238ヤードを稼ぎ、13回のファーストダウン獲得を記録した。

『ESPN』のブルック・プライヤーによると、ウィルソンは最初と2回目の先発の違いについて「よりスムーズに感じた」と話したという。

「これまで試合を欠場したことがほとんどなかったのに、5試合も6試合も休んだから、“よし、リズムを取り戻さないと”って感じだった。特に強豪チームと対戦するときは、すべてのプレーでリズムを取り戻すのは簡単じゃない。そういうときはただ反応するだけ。一番大事なのはただ応じることだと思っている」

スティーラーズはジャイアンツ戦で426ヤードを獲得。マイク・トムリンHC(ヘッドコーチ)が指揮を執るチームは、ウィルソンが先発した2試合でいずれも400ヤード以上を記録している(ジャスティン・フィールズが先発した6試合では一度だけだった)。

トムリンHCはウィルソンの2回目の先発について「彼がそれに備えてウオーミングアップをする必要はないと思っていた。前の週よりも少し良い状態だったが、彼の能力には驚いていない」と述べた。

ウィルソンが司令塔を務めることでオフェンスはよりスムーズに機能し、パス攻撃もはるかに強力になっている。ウィルソンはワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズに43ヤードの美しいロングパスを決めたほか、WRヴァン・ジェファーソンに36ヤードのパスを投げ、WRカルビン・オースティン三世には29ヤードのタッチダウンパスを通した。ウィルソンの最大のミスは、第4クオーター終盤でのファンブルだった。

ピケンズは試合の前半に2つのタッチダウンを決めたはずだったが、1つはスティーラーズの反則によって取り消され、もう1つは右足を2回芝生につけたものの、左足が地面についていなかったために取り消された。もしそうした判定が下されていなければ、チームの成績はさらに良いものになっていただろう。

「興味深い判定だ」と語ったウィルソンはこう続けている。

「もちろん、俺たちは彼がつま先を引きずったか、足をつけたと思っていた。同じ足を2回地面につけていて、1回目と2回目はしっかり確認できる。2回目は膝をつけるようなもので、それはタッチダウンとしてカウントされる。だから、右足を2回つけたら、カウントされるべきだと思うけど、俺には分からない」

「ジョージは素晴らしい試合をした。もちろん、彼があの2つのタッチダウンを欲しがっているのは分かっているし、全員がそう思っている。あれが成功していたら、試合の流れを早い段階で変えられたはずだ」

NFLのルールには、パスキャッチャーがキャッチを成立させるには“両足”または手以外の体の一部を地面につける必要があると明記されている。

6勝2敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の首位に立った状態でバイウイークを迎えるスティーラーズは、ウィルソンの活躍によって停滞していたオフェンスが改善され、プレーオフ争いに食い込む有力候補となっている。もはや、強固な守備陣や素晴らしいスペシャルチームの活躍でかろうじて勝利をつかむという戦い方ではない。

「俺たちは大きな自信を持っている」と強調したウィルソンは次のように続けた。

「まだ何も成し遂げてない。もちろん、現時点で6勝2敗なのは素晴らしいことだけど、それに意味があるわけじゃない。何の意味もないんだ。振り返ったときに、確実に次の課題に集中していないといけない。まずは体や心をしっかりケアして、このバイウィークは家族と楽しむことが大事だ」

「大きな波はこれからやってくるし、それに立ち向かわないといけないからね。素晴らしい試合がたくさん待ち受けているし、俺たちは尻込みすることなくそれに臨むつもりだ」

【RA】