テネシー・タイタンズのヘッドコーチ（HC）ブライアン・キャラハンは3勝しか挙げられなかった昨季を経て、タイタンズがすぐに事態を好転させられると信じてもらうには、まずフィールドで結果を残す必要があると理解している。

キャラハンHCはデンバー・ブロンコスとのシーズン初戦を前に現地1日（月）に行われた記者会見で、チームは“証明してみせる”モードに入っていると繰り返した。

「私たちは証明してみせるというモードに入っている」と語ったキャラハンHCは、後に「証明しにいかないと。明らかにしないといけない」とつけ加えた。

タイタンズがもはやAFC（アメリカン・フットボール・カンファレンス）南地区でやられっぱなしのチームではないことを証明するには、ドラフト全体1位で指名したクオーターバック（QB）キャメロン・ウォードが最初から結果を出せるよう準備させる必要がある。新人QBがチームの急速な巻き返しをけん引した例は過去にもあり、ジェイデン・ダニエルズはワシントン・コマンダースの勝利数を4勝から12勝に伸ばし、C.J.ストラウドは2022年シーズンに3勝しか挙げられなかったヒューストン・テキサンズを2年連続の地区制覇に導いた。

キャラハンHCがタイタンズで採用されたのは、シンシナティ・ベンガルズで若きジョー・バロウを育成した実績が評価されたことも一因となっている。ベンガルズがルイジアナ州立大学（LSU）出身のバロウをドラフト全体1位で指名したのは、キャラハンHCがベンガルズの攻撃コーディネーター（OC）に就任してから2年目のことだった。現在、タイタンズでの2年目を迎えているキャラハンHCは、再び成果を挙げることを目指している。

キャラハンHCはバロウとウォードの状況を比較することなく、新人クオーターバックにとって重要なのはオフェンスがその成功を後押しするように設計されていることだと語った。

「要はクオーターバックが自信を持って実行できるプレーを見つけ出すことだ。そうすれば速いテンポで自信を持ってプレーできる」とキャラハンHCはコメント。

「その多くはオフシーズンやトレーニングキャンプで積み重ねてきた反復練習にかかってくる。一番大事なのは、最初の週にできる限り彼を成功できる状況に置くことだ。その多くは、彼が熟知していることを実行し、システムの中で機能させられるかにかかってくる。練習量の観点から言えば、負担を管理できる範囲にしておくことだ。彼が自信を持てる状態にし、もっといい表現があるかもしれないが十分な攻撃手段を確保し、全体を把握して、必要なときに実行できる状態を維持することが大事だ」

「つまり、若手クオーターバックにとって最も重要なのは、その特定のプロセスだ。2020年のジョーであれ、2025年シーズンを迎えるキャムであれ、そのプロセスはほぼ同じだと思う」

バロウはプロとして初めて出場した試合で、193パスヤードを記録した一方で1回のインターセプトを喫して16対13でロサンゼルス・チャージャーズに敗れた。その後の3試合では連続で300ヤード超えを達成し、6回のタッチダウンに対してインターセプトを1回に抑えている。それらの試合の戦績は1勝1敗1分だったものの、バロウの活躍はチームの巻き返しを予感させるものだった。バロウは11月に負傷して早々にシーズンを終えたが、その時点で成功への土台は築かれていたと言える。

日曜日にデンバーで行われる試合では、ウォードのNFL初出場と、タイタンズのオフェンスをどう指揮するかに注目が集まるだろう。タイタンズが進歩を遂げられるかどうかは、オフェンシブラインが一新され、ワイドレシーバー（WR）カルビン・リドリーとの連携も深まりつつある中、ウォードがどれだけ早く適応し、キャラハンHCの初年度と比べてユニットのレベルを引き上げられるかにかかってくる。

キャラハンHCは「確かに、実績のない選手もいるし、まだ結果を出せていない若手もいる」と述べ、こう続けた。

「だが、彼らの現状は気に入っている。試合当日に起用する選手には全員、役割を与える。彼らが成功できる状況に配置するつもりだ。私たちは今、実力を証明するモードに入っているチームだ。自信を持っていることをすべて試合当日に実行して示さないといけない」

プレーオフ進出候補と見なされているブロンコスに相手の本拠地で勝つのは容易ではない。それでも、バロウのルーキーシーズンと同様に、単なる勝敗ではなくウォードのパフォーマンスこそがタイタンズの今後の方向性を示す最も確実な証拠となるだろう。

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