ピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ（HC）マイク・トムリンはオールプロ選出経歴を持つディフェンシブタックル（DT）キャメロン・ヘイワードの“ホールドイン”が、現地7日（日）に行われるニューヨーク・ジェッツとのシーズン初戦に影響を及ぼすことを心配していない。

ヘイワードは14年のキャリアの中でも特に素晴らしい成果をあげた昨季を経て、契約の再編を求めている。7度のプロボウル選出経験を持つヘイワードは、トレーニングキャンプで実施された11対11の練習の大半を欠席していたが、トムリンHCはほとんど気にしていないようだ。

トムリンHCは、ヘイワードの経験を踏まえた上で、現在36歳の彼を17試合あるシーズンに向けてできる限り健康な状態に保ちたいという思いから、過去数年のトレーニングキャンプでもフル装備での練習には制限を設けてきたと指摘している。

トムリンHCは火曜日に「私の仕事は彼が（トレーニングキャンプを健康な状態で）終えるようにすることで、その役目は果たした。彼は早くプレーしたくてうずうずしているはずだ」と語った。

ヘイワードは先月、昇給を求めるためにレギュラーシーズンの試合を欠場することも辞さない姿勢を示した。月曜日にチームメイトから11年連続で守備のキャプテンに選出されたヘイワードは、当時、「昨季の活躍を踏まえると、今の金額でプレーすることを正当化するのは難しい」と話していた。

2023年NFLウォルター・ペイトン・マン・オブ・ザ・イヤーを受賞したヘイワードは、ケガに悩まされたシーズンから復活し、サック8回を記録。パスディフェンス（11回）ではキャリアハイを更新した。先週と今週月曜日にはチーム練習の一部に参加したものの、近頃はメディアが集まる際にロッカールームに姿を見せていない。

ヘイワードがキャリア15年目のシーズン初戦に出場する可能性が高いと見られている一方で、ドラフト1巡目指名された新人DTデリック・ハーモンは欠場する見込みだ。トムリンHCによると、ハーモンはカロライナ・パンサーズとのプレシーズン最終戦で膝を捻挫したため、出場が見送られるという。ただし、チームはハーモンを故障者リザーブ（IR）に登録しておらず、今月中に復帰する可能性も残されている。

ハーモン不在時のスナップ配分について具体的な言及を避けたトムリンHCだが、シーズン序盤はほとんどのチームがオフェンシブラインを頻繁に交代させながら慣らしていくものだと指摘。スティーラーズには控えとしてベテランのアイザイア・ラウダーミルクや新人のワイエイ・ブラックといった選択肢がある。

日曜日の試合では、クオーターバック（QB）ジャスティン・フィールズ率いるジェッツとQBアーロン・ロジャース率いるスティーラーズが対決する。昨シーズン、フィールズはスティーラーズ、ロジャースはジェッツで、それぞれシーズン第1週の先発を務めていた。

トムリンHCはジェッツで波乱に満ちた2シーズンを過ごしたロジャースが何らかのリベンジを果たすために出場するという考えを否定し、次のようにコメントした。

「長年やってきた選手だから、そういうのは割り切ることができると思う。普通の試合よりも特別な意味があったとしても、本人は口にしないだろうね。だから、私たちはフットボールをするだけだ」

現役選手の中で最年長となる41歳のロジャースは、プレシーズンゲームで一度もプレーしていない。トムリンHCはロジャースや一新されたオフェンスが調子を上げるのに時間はかからないと楽観視している。その一方で、シーズン初戦には常に未知数な要素があると認めたトムリンHCは次のように述べた。

「スタジアムでの彼らの実力に自信があるかって？　そう言ったら作り話になる」

スティーラーズでの19シーズン目を迎えるトムリンHCは、実際のプレーを見るまでは多少の“憶測”があるものだとつけ加えた。それでも、日曜日に初めてスティーラーズの一員としてプレーするロジャース、ワイドレシーバー（WR）D.K.メットカーフ、タイトエンド（TE）ジョンヌ・スミスのキャリアを踏まえると、彼らが即戦力として活躍すると予想するのは決して無理な話ではないとトムリンHCは考えている。

北米の主要スポーツで最も長く指揮を執っているトムリンHCは「机の下に隠れることもできるし、自信を持つこともできる。私は準備段階で見たことに基づいて自分のスタンスを決める。そして、これまでに見てきた内容には本当に満足している」と語った。

記事提供：『The Associated Press（AP通信）』

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