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ペイトリオッツが大型トレードでイーグルスWRブラウンを獲得

2026年06月02日(火) 11:44

A.J.ブラウン【AP Photo/Terrance Williams】

ついにA.J.ブラウンがフォックスボロへ向かうことになった。

現地1日(月)、フィラデルフィア・イーグルスがスターワイドレシーバー(WR)のブラウンを、2028年ドラフト1巡目指名権および2027年ドラフト5巡目指名権と引き換えにニューイングランド・ペイトリオッツにトレードすると発表。この取引は身体検査の結果待ちとなっている。

この動きにより、ブラウンはペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルと再開することになった。ブラウンはテネシー・タイタンズで過ごしたキャリア最初の3シーズンで、ブラベルの下でプレーしていた。

ブラウンのトレードに関するうわさは数カ月にわたって飛び交い続け、ペイトリオッツが移籍先として有力視されていた。問題は、それがいつ、どのような条件で実現するかという点だった。イーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマンはブラウンを手放すつもりはないと強硬な姿勢を見せていたものの、適切な見返りがあれば放出をいとわないことは明らかだった。最終的にはペイトリオッツがその要求を満たした。

オフシーズンに多くのうわさが浮上する中、イーグルスはブラウンの放出を迫られていたわけではなかったものの、時が経つにつれて、6月に入ると同時にトレードが行われることが明白となった。イーグルスは6月1日以降までトレードを待つことで、今年のサラリーキャップに4,345万ドル(約69億3,877万円)という巨額のデッドマネーが計上される事態を回避し、その金額を2シーズンに分けて計上できるようになった。具体的には、2026年に1,630万ドル(約26億0,304万円)、2027年に2,710万ドル(約43億2,775万円)となる。今後2年間でキャップスペースに余裕が生まれることはないものの、大きな負担が一気にのしかかる事態は免れた。ここまで待ったことで2026年ドラフト指名権を獲得することはできなかったが、チームの穴を埋めるための補強はすでに済んでおり、2027年と2028年のドラフト指名権に新たな切り札を加えることになった。

プロボウルに3度選出された経歴を持つブラウンは、レシーブ78回で1,003ヤード、タッチダウン7回を記録した一方で、レシーブ平均ヤード数がキャリア最低の12.9ヤードにとどまるという悔しいシーズンを終えたばかりだ。また、レシーブヤードもタイタンズでの最終年となった2021年(13試合に出場して869ヤード)以降で最も少ない数字となっている。

2025年シーズン、ブラウンはソーシャルメディアへの投稿で苛立ちを示したり、自身の役割に対する不満を表明したりする中で、落球も繰り返していた。ブラウンは特にシーズン中盤にかけて、イーグルスのオフェンスや自身の不振に対する不満を頻繁に漏らしていた。それでも、1,000ヤード超えが最低ラインだとすれば、ペイトリオッツは喜んでそれを受け入れるだろう。

ブラウンはペイトリオッツで正真正銘の1番手レシーバーとなり、オフェンスが切望していた頼れる武器としてクオーターバック(QB)ドレイク・メイを支えるはずだ。6月に29歳になるブラウンは、その巨体で相手の注目を集め、重要な第3ダウンで勝負を決めることができる。ペイトリオッツは新たに契約したWRロミオ・ドゥブスとブラウンにタッグを組ませることで、ステフォン・ディッグスを1番手に据えていた昨季よりも強力な攻撃力を手にするだろう。

ブラウンの強みはメイの強みと完璧にかみ合っており、両者ともスラントやポストルートを得意としている。キャッチ後にタックルをかわしてさらなるヤードを稼ぐブラウンの能力は、昨季にYAC(ヤード・アフター・キャッチ)に苦戦したペイトリオッツ攻撃陣がまさに切望していたものだった。

ブラベルHCとブラウンの関係はフィールド外での懸念を和らげる一助となっている。ブラウンは今オフシーズン、キャリアのこの段階に至ったことでブラベルHCの指導方針をより深く理解できるようになったと明かした。さらに、チームの主力選手として多くのターゲット数が見込めることも好材料となるだろう。

オフシーズンにブラウンとドゥブスを獲得したことで、デマリオ・ダグラス、ケイショーン・ブーティ、マック・ホリンズ、カイル・ウイリアムスを擁するWR陣は過密状態となっているが、各選手は自身のスキルセットに合った役割を担えるようになった。ブーティが自主参加のオフシーズンワークアウトの序盤に欠席していることは注目すべきだと言えよう。

イーグルスはWRデボンタ・スミスを主力ターゲットとして擁しており、コーチ陣はスミスが1番手WRとして活躍できると確信している。イーグルスはオフシーズン、ブラウンのトレードを見越してその穴を埋める動きを見せており、マーキス・ブラウンと契約したほか、昨季に新攻撃コーディネーター(OC)ショーン・マニオンの下でプレーしていたドンテイヴィオン・ウィックスをトレードで獲得した。その後、イーグルスは2026年NFLドラフトでも大きな注目を集めている。1巡目でトレードアップし、南カリフォルニア大学(USC)のWRマカイ・レモンを指名したからだ。この指名は、イーグルスが最終的にブラウンと決別することを示唆するものとなった。スミス、レモン、マーキス・ブラウン、ウィックスの4人組がいることで、巻き返しを目指すQBジェイレン・ハーツには十分な武器が確保されている。

先日、イーグルスはかつてグリーンベイ・パッカーズに所属していたサモリ・トーレも獲得。現在のWR陣にはブリテン・コビーやジョニー・ウィルソン、ダリアス・クーパー、ケス・ワトキンス、ダニー・グレイ、エライジャ・ムーアも名を連ねている。

ローズマンGMはオフシーズンを通して、ブラウンはイーグルスの選手だと主張し続けていたが、一連の補強を見れば、ブラウンと決別する方針であることは明らかだった。

イーグルスはブラウンをトレードする必要のない状態でオフシーズンを迎えたものの、双方が新たなスタートを切る準備ができていることは明白だったと言えよう。憶測が飛び交った数カ月を経て、この話にはようやく決着がついた。

【RA】