低調なスタートに批判を受けるWRハリソンJr.を擁護するカーディナルスQBブリセット
2026年09月25日(金) 10:46
アリゾナ・カーディナルスのワイドレシーバー(WR)マーヴィン・ハリソンJr.は、NFLで3年目を迎えた今も同じ問いを投げられている。
なぜ、もっとオフェンスに絡めないのか。期待していたビッグプレーはいつ見られるのか。
今季2試合で、ハリソンJr.へのターゲットはわずか4回。そのうちキャッチしたのは、シーズン第1週にサイドライン際で決めた33ヤードの1回だけだ。2024年NFLドラフト全体4位指名という期待を考えれば、物足りない数字と言わざるを得ない。
シーズン第2週、シアトル・シーホークスに大差で敗れた試合では、ターゲットが1回にとどまった。理由を問われたハリソンJr.は、複数の要因が重なった結果だと説明している。
現地23日(水)、『ESPN』を通じて次のように語った。
「間違いなく、たくさんのことが組み合わさっている。俺が走るルートはフィールドの奥まで行くものが多いから、いろいろな条件がそろわないといけない。相手のカバレッジ、パスプロテクション、俺自身のルート。それに、もちろん(クオーターバック/QB)ジャコビー(ブリセット)が正しい判断をして、正確なパスを投げる必要もある。成功できるかどうかは、誰か1人だけの責任じゃないと思っている」
「うまくいくときも、うまくいかないときも、いくつもの要素が重なっている」
数字が伸びていないとはいえ、ハリソンJr.はカーディナルスのレシーバー陣でもっとも警戒される存在だ。それだけに、相手守備陣からも厳しいマークを受けている。勝利を収めたシーズン第1週のロサンゼルス・チャージャーズ戦では、33回走ったルートのうち、シングルカバレッジで1対1になったのは7回だけだった。体格とルートランニングの能力を生かせるプレスマンカバレッジでは1度だけマッチアップを制し、それがサイドライン際で決めた33ヤードのキャッチだった。今季開幕戦でハリソンJr.が残した唯一のビッグプレーでもある。
ブリセットがここまで頼っているのは、タイトエンド(TE)トレイ・マクブライドだ。開幕戦ではカバレッジ上のミスマッチを生かし、マクブライドへのパス成功9回、95ヤード、タッチダウン1回を記録した。得点が伸びなかったシーズン第2週でも、マクブライドはターゲット10回、キャッチ8回で41ヤードを記録。いずれもチーム最多で、今季2回目のタッチダウンも挙げた。
ブリセットにとって、プレーメーカーであるマクブライドが頼れるターゲットなのは明らかだ。それでも、ハリソンJr.が機会さえあればビッグプレーを生み出せる存在であることに変わりはない。守備力を武器に昨季王者となったシーホークスに31対7で敗れた日曜日の試合では、その機会がほとんど巡ってこなかった。
「本当にそれに尽きる」とハリソンJr.は振り返る。
「シーホークスはすごくいい守備をしている。相手チーム、特に地区ライバルをあまりほめたくはないけど、リーグ全体を見渡しても、特に守備では他を大きく上回っている。だから、こういうことも起こる」
今回が初めての低調なスタートなら、周囲ももう少し長い目で見たかもしれない。ただ、NFLでの最初の2シーズンに加え、2026年シーズンも2試合を終えた現在まで、ハリソンJr.の数字は期待に届いていない。これまでの苦戦については、QBカイラー・マレーの負傷による欠場が続き、連係を深める機会が限られていたことなど、QBをめぐる不安定な状況も一因とされてきた。守備志向のジョナサン・ギャノンがヘッドコーチ(HC)を務めていたことも、カーディナルスにとっては格好の言い訳になっていた。
しかし今、その期待を下回るパフォーマンスは、懸念を抱かせるレベルにまで達しつつある。マイク・ラフルアーHCは、カーディナルスファンが以前から求めていたオフェンス面の手腕を備えているが、ハリソンJr.に関しては、ここまでのところ結果は変わっていない。
本人にも批判の声は届いている。幸い、ブリセットはハリソンJr.を支持している。
「こういう声に正当性があるのかって? 俺はそうは思わない」とブリセットは語った。
「うちは(WR)マイク(ウィルソン)と2,500万ドル(約39億6,625万円)の契約を結んだばかりだけど、彼がキャッチ2回だったことについては誰も何も言っていない。何でもないことから問題をつくろうとする人もいる。俺たちにできるのは、チームメイトとしてもっと良くなっていくことだし、彼自身も成長し続けることだ。それが今、俺たちがやっていることだと思う」
ハリソンJr.にとって、大きな注目を浴びるのは初めてではない。高校時代から有力選手として評価されてオハイオ州立大学に進み、ギャレット・ウィルソン、クリス・オレーブ、2025年NFL年間最優秀攻撃選手のジャクソン・スミス・インジグバらに続いて同校のWR陣を担った。2024年NFLドラフトでは、自身が上位指名されることも分かっていた。
それでも、ここまではその期待に応えられていない。
期待に届いていない現状に対する周囲の反応に驚いているかと聞かれると、ハリソンJr.は「いや」と答えた。
「自分がどういう選手なのかは分かっているし、ドラフトされたときに何を期待されていたのか、自分にどれだけの期待がかかっていたのかも理解している。みんなが一定の数字を求めていることも分かっている。だから、それができていなければ、疑問を持たれたり、なぜそうなっているのかを分析しようとしたりするのは当然だと思う」
「だから、自分について何を言われても驚かない」
幸い、そうした声を覆すチャンスは、今季まだ15試合残っている。
【R】



































