バイロン・ケネディは本来、タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック（QB）が600回目のタッチダウンパスを投じた際のフットボールを受け取るべきではなかった。それを返却したケネディは、手厚く報いられている。

現地24日（日）に実施されたシカゴ・ベアーズとバッカニアーズの試合で、マイク・エバンスのジャージーを身に着けたケネディは客席の最前列に座っていた。ブレイディの600回目のタッチダウンパスを受け取ったエバンスは、その重要性に気づかないままボールをケネディに渡してしまう。後にチームスタッフからの接触を受けたケネディは、ボールを返却することに同意した。

月曜日に『NFL Now（NFLナウ）』に出演したケネディは、金銭的な埋め合わせを期待してはいなかったと語る一方、別の形での見返りを希望していたという。

「見返りに、トムとゴルフを1ラウンドまわるとか？　そうだったらすごく最高だな」とケネディは話していた。

バッカニアーズが用意したのは、もう少し長く楽しめる贈り物だ。『Tampa Bay Times（タンパベイ・タイムズ）』のリック・ストラウドによれば、チームはケネディにサイン入りのジャージーを2着とヘルメットをブレイディから、サイン入りのジャージーと試合で使用したスパイクをエバンスからプレゼントするのに加え、チームストアでの1,000ドル分の購入権、今季末までと2022年のシーズンパス2席を贈るとのことだ。

ほんの少しの間、その手の中にあったボールとの引き換えとしては悪くない。ブレイディのショートパスをキャッチしてゴールラインを突っ切った後、エバンスは後方に落としたボールを取ろうと振り返った。それを拾ったジオバニ・バーナードからボールを受け取ったエバンスは、スタンドに駆け寄ってケネディに渡している。

もちろん、600TDクラブのメンバーはブレイディだけだ。

ブレイディはケネディの行為に感謝しつつ、「僕はあまり物をとっておいたりしないんだ。あの状況では、あの人が持っていてくれるのもいいかもと思った」と試合後に話している。

それを手元に置く代わりに、ケネディはもっと多くのものを得ている。

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