ニュース

備えとしてQBテイラーにも先発の準備をさせるとジャイアンツHCダボール

2022年08月17日(水) 13:58


ニューヨーク・ジャイアンツのタイロッド・テイラー、ブライアン・ダボールHC、ダニエル・ジョーンズ【NFL】

クオーターバック(QB)タイロッド・テイラーはダニエル・ジョーンズのバックアップとしてニューヨークで今季を迎えている。バックアップはテイラーの紆余曲折のキャリアの中で馴染みある役割であり、テイラーはこれまでに先発選手の役割や指導役、いざという時の保険としての役割を担ってきた。

戦いのフィールドに立つことはそれほどないだろう。重要なプロ4年目を迎えているジョーンズが倒れることさえなければ。

とは言え、そういった事態が遠くないうちに起こる可能性はある。過去の例を見るに、たとえバッファロー・ビルズでQBジョシュ・アレンを導いたことで知られる新ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールがいたとしても、ジョーンズが苦戦することは十分にあり得るのだ。また、ジョーンズは負傷を繰り返してもおり、いかにジャイアンツがオフェンシブラインに再び投資したとは言え、ジョーンズがケガなくフルシーズンを戦い抜くことができると証明できるまで、まだその部分での懸念はある。

テイラーはそういったシナリオに備えなければならない。ダボールHCは報道陣に、緊急事態が発生する前からベテランに準備を整えさせるつもりだと話した。

「プレシーズンゲームをここで進めていくにあたり、われわれは自分たちがベストだと考えるものについて話し合っていく」とダボールHCは火曜日に語っている。

「しかし、私はダニエルに全面的な自信があるし、タイロッドや彼の役割についても全面的な自信がある。毎日、われわれは腰を据えて選手たちを評価している。だが、彼がどこかでレップスを得るか、という部分については、それはあり得る」

この発言は、聞きようによってはダボールHCがジョーンズを降板させる準備を進めており、ジョーンズにはジャイアンツを成功に導く力がないと考えているかのように聞こえるかもしれない。当然ながら、ダボールHCはそういった見方をすぐに否定した。

テイラーに準備をさせるのはジャイアンツにおけるジョーンズの立ち位置を反映しているのかと尋ねられたダボールHCは「そんなことは絶対にない」と応じている。

「私はしばらく前にとても優秀なコーチから学んだ。通常、彼は選手たちに彼らがいつスローするのかを告げない。なぜなら、それがバックアップの仕事だからだ。一瞬で出ていかなければならない」

「自分が先発であるかのように準備するんだ。だが、試合の第4プレーで何かが起こって出ていくとなれば、準備しておかなければならない。だから、そういう事態が起こると彼らに話しておく必要はないと考えている」

テイラーはこういった状況が起こることを身をもって知っている。テイラーには先発QBを務めていた際、不幸が起こってバックアップと交代しなければならないことが2度あった。最初はクリーブランドでベイカー・メイフィールドと交代したとき。2度目はロサンゼルスでジャスティン・ハーバードに先発を譲ったとき。いずれの際も、テイラーは先発の仕事を取り戻すことができなかった。

しかし、すべての選手が自分の仕事をかけて戦っているニューヨークでは反対のことが起こるかもしれない。高い期待と共にチームに加わりながらも、まだそれに応える活躍を見せられていないワイドレシーバー(WR)ケニー・ゴラデイは火曜日にこう話した。

「それが自分にとってどれほど重要かということについては、俺は自分のことだけを話しているんじゃない。それは全員にとって重要なんだ」

「俺たちには新しいコーチ陣と新しいオフェンスがある。多分、全員がちょっと肩をいからせて今季を迎えたと思うんだ。コーチングの視点からでさえも、全員が努力して期待に応えようとしている」

ジャイアンツが2022年シーズンにスーパーボウルで優勝することは期待されていない。しかし、パット・シューマーやジョー・ジャッジといったコーチの時代よりは前進するとの希望は持たれている。それを現実のものとすべく、ジョーンズは成績を残さなければならない。それができなければ、たとえ負傷という要素がなくても、ダボールHCが重要な局面でテイラーの起用を検討する可能性はある。

【A】