バッファロー・ビルズのセーフティ（S）ダマー・ハムリンが現地12日（土）に試合復帰する。今年1月2日（月）のシンシナティ・ベンガルズ戦で心停止を起こしてから初めての出場だ。

ハムリンのプレー復帰について木曜日の段階では“日ごとの観察”と述べていたヘッドコーチ（HC）ショーン・マクダーモットだったが、その後『Associated Press（AP通信）』に対し、ハムリンのステータスが土曜日のインディアナポリス・コルツ戦で“プレー予定”であることを認めた。

「これは私にとっても、われわれ全員にとっても、ある程度未知の領域だ」とマクダーモットはAP通信に語っている。「だから彼を支えられるように最善を尽くそうとしている。彼がどこにいて、どんな様子でどんな反応をしているか注意深く見守っている。彼は素晴らしい仕事をした」

ハムリンの回復と完全復帰への挑戦は大きな話題となっていた。試合中、胸部に受けた鈍い衝撃が心臓のリズムを妨げてしまうポイントとちょうど重なってしまい、心臓振とうを起こして心停止してしまった。

これはベンガルズのワイドレシーバー（WR）ティー・ヒギンズと接触した後に起きた。フィールド上でCPR（心肺蘇生）を受けたハムリンは救急車でシンシナティ大学医療センターに運ばれ、重体とされた。1週間ほどシンシナティの病院で過ごした後にバッファローの病院に移れるほどに回復。そこでさらなる治療を受けた。退院は1月11日（水）でその後は自宅でリハビリを続けていた。

以来、彼は競技復帰に必要なすべてのマイルストーンをクリアしている。4月にフットボール活動への復帰を許可されて6月の合同練習で初めてチームのドリルに参加。トレーニングキャンプにはフル参加していた。

そして、次の巨大ハードルが彼を待っている。装備を調えたNFLゲームで選手同士コンタクトし合うのだ。

身体的な試練であるのと同じくらい精神面でも大きな負担となるはずだ。彼自身は先を考え過ぎないように注意しているという。

「先のことを考えようとするとすごく不安になってくるし、不必要な感情が生まれてしまうんだ」とハムリンは先週話している。「その瞬間だけを見ていれば、それがやってきた時に対応するだけで済む」

実際の瞬間がどうなろうと、ビルズとコルツの試合結果に関係なく、ハムリンの奇跡的な復活への道は彼とチームメイトたち、そして試合を見守る人々にとってハイライトとして長く記憶に残るだろう。

「普通なんてものは存在しないんじゃないかって思うこともあるんだ」とハムリン。「でも最高に祝福された場所だよ。大好きなことをまたやれるんだから。それは普通と言っていいことじゃないかな」

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