アウトサイドラインバッカー（OLB）ボン・ミラーは2022年11月以来、バッファローはおろか、北米の別の場所でも一度も試合に出ていない。

その状況は今週も変わらないものの、ミラーはバッファロー・ビルズが現地8日（日）にロンドンで臨むジャクソンビル・ジャガーズ戦に出場するかもしれない。この試合はアメリカでは東部時間9時30分【日本時間22時30分】から配信される予定だ。

『B/R Gridiron（B／Rグリッドアイアン）』によると、ミラーは火曜日に配信された“The Von Cast（ザ・ボン・キャスト）”で「ファンが俺を見ることを期待できるかどうかはまだ分からないけど、もし俺が賭け事をする人間だったら、ロンドンでボン・ミラーを見ることを期待してもらっていいと言うだろうな」と話したという。

ミラーは昨シーズン第12週のサンクスギビングデーに、ビルズがデトロイト・ライオンズに勝利した試合でACL（前十字靭帯／ぜんじゅうじじんたい）を断裂して以来、試合に出ていない。

ミラーが初めてビルズの一員として臨んだ2022年シーズンは、故障者リザーブ（IR）に置かれた状態で終わり、2023年シーズンはPUP（故障者）リストに登録された状態で始まっている。ヘッドコーチ（HC）ショーン・マクダーモットは月曜日に、ミラーは今週中に練習に復帰するはずだと明言。PUPリストに置かれていた選手が練習を再開すると、所属クラブは3週間以内に53名ロースターへの登録を判断することになる。『NFL Network（NFLネットワーク）』のステイシー・デールズが火曜日に報じたところによると、ビルズはミラーの出場可否を日毎に判断し、週末までに彼のステータスを決める見込みとのこと。

ミラーはジャガーズ戦に出場すべく全力を尽くすだろう。とはいえ、それは決して簡単なことではないはずだ。

「この試合でプレーすることはまだ約束されていない」とミラーは話している。「この試合でプレーしたい。明日は練習に参加しなきゃいけないし、パッドを付けての練習はその1回だけになる。だから当然、俺はそのパッド付きの練習で素晴らしい状態を見せないといけない。トレーニングキャンプでは、自分のプレーを把握するために何度もパッドを装着して練習するけど、それとは違う。明日に1回だけパッドを付けての練習に参加して、木曜日はシェルの練習に取り組んで、その夜にはロンドンに飛ぶ。自分のプレーを把握する時間なんてほとんどない。パッドを装着して行う練習は1回だけだからな。だから明日、ものすごく良い状態だったらいいなと思っている。そうなるはずだと心から思っている。明日は素晴らしい状態を見せられる気がするし、みんなも試合に出る許可を出してくれると思う」

現在34歳のミラーはビルズの一員として出場した11試合でサック8回を記録し、ビルズのパスラッシュを強化。大混乱を引き起こす存在として、かつてとほとんど変わらない様子を見せていた。プロボウルに8度選出された経歴を持つミラーは現在、ロースター枠と国際線の航空券を獲得すべく、水曜日の練習で印象的なパフォーマンスを見せてコーチを納得させようとしている。

スーパーボウル制覇を2度経験し、そのうち1回でスーパーボウルMVPに輝いたほか、オールプロにも3度選出されたことのあるミラーは、12年のキャリアで数々の栄誉と称賛を受けてきた。しかし、これまでロンドンでの試合に出場したことが一度もなく、それをキャリアの中で達成したいことリストに入れているミラーは、ぜひとも実現させたいと考えているようだ。

「俺がロンドンでプレーできるチャンスがあと何回あるかなんて誰にも分からない。だから、実現させたいんだ」と語ったミラーは「実現させたいし、そうなるように頑張っている。それがかなったら、やりたいことリストにチェックマークをつけられるし、俺がロンドンでプレーする姿をみんなにも見てもらえる」と続けた。

ロンドンが呼んでいる。そして、ミラーはそれに応えようとしている。

【RA】