シーズン第4週を終え横並びのAFC南地区について「順位は気にしていない」とテキサンズHCライアンズ
2023年10月04日(水) 10:43AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区はシーズン第4週を終えて横一線だ。
4チームはそれぞれ2勝2敗で、タイブレーカーでは現在インディアナポリス・コルツが首位、ジャクソンビル・ジャガーズがその後ろに着けている。
2チームが新人クオーターバック(QB)を先発に起用する中、ジャガーズが地区を独走すると予想されていたため、いざ開幕した後に現在のような横並びになったのは意外なことかもしれない。
クオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンのプレーとコルツのディフェンスは注目に値するし、ヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベル率いるタイタンズは予想を裏切り続けている。また、C.J.ストラウドを先発QBとするヒューストン・テキサンズは、シーズン第4週を終えたAFC南地区で最も驚くべきチームだろう。
その理由は、テキサンズが直近2試合に勝ったことだけではない。その勝ち方だ。テキサンズはジャガーズ相手に20点差の大勝を収め、続くホームゲームではマイク・トムリンHC率いるピッツバーグ・スティーラーズを24点差で粉砕した。その過程で、ストラウドは毎週、正確な読みを駆使してボールを保持し、各試合を大活躍で締めくくるという成長を遂げた。
デミコ・ライアンズHCが1年目のシーズンを迎え、センターの後ろには新人を起用し、もう一度再建のシーズンを送ると予想されていたチームにとっては、実に心強いスタートだ。しかしライアンズは、2勝2敗で並んだ4チームについて聞かれても、楽観的に捉えることはしなかった。
チームによれば、ライアンズは現地2日(月)に「ああ、順位については本当に気にしていないんだ。順位のことは頭にない。文字通り、1試合、1週間を大切にするだけだ。1週間を通してどのような改善をしていくか。それがわれわれの主な焦点であり、シーズンの結果や最終的な終着点は、われわれが準備に集中し続ければ自ずと見えてくるものだ」と話したという。
開幕戦でのボルティモア・レイブンズへの大敗、シーズン第2週のコルツ戦での同地区チームへの敗戦を経て、ライアンズはチームを正しい方向へと引っ張っている。
オフェンシブライン(OL)がケガに悩まされているにもかかわらず、ストラウドは素晴らしい活躍を見せている。ニューヨーク・ジャイアンツのファンにとっては、チームトップの才能ある選手が欠場していても、攻撃陣は機能するという一つの教訓かもしれない。チームでは若手のワイドレシーバー(WR)ニコ・コリンズとタンク・デルが大活躍している。
そしてライアンズ率いる守備陣は、まるでフットボールレーダーを備えたスピードミサイルだ。新人ディフェンシブエンド(DE)ウィル・アンダーソンJr.は、すでに試合展開を変える能力をみせている。DEジョナサン・グリーナードはこの2週間、フィールドのあちこちで活躍してきた。セカンダリーはケガ人の多さにもかかわらず持ちこたえている。まだいくつかの穴やミスはあるが、プレーは速く、彼らが調子を上げていけば、チームは熱を帯びてくるだろう。
まだシーズンは長く、山あり谷ありといったところだ。致命的なケガ、試合を変えるプレー、良いこと悪いことすべてが待ち受けているだろう。テキサンズのデプスの問題やチームの若さは、シーズンを通して見えてくるかもしれないが、シーズン第4週を終えた今、ライアンズの下での強固な土台が築かれている。
【AK】