自分の子どもの母親であり、現在妊娠している女性に対する家庭内暴力の容疑で逮捕状が出されていたバッファロー・ビルズのラインバッカー（LB）ボン・ミラーが、現地11月30日（木）にダラス郊外の警察に出頭したと警察署が明かしている。

ダラス警察は34歳のミラーがグレン・ハイツ郊外の警察に自首したことを正式に発表。ミラーは妊婦に対する第3級の重暴行罪に問われており、それには2年から10年の懲役および1万ドル（約148万円）の罰金が科される可能性がある。

『NFL Media（NFLメディア）』が入手したデ・ソート警察の報告書によると、ミラーは木曜夜に5,000ドル（約74万円）の保釈金を支払い、デ・ソート地方刑務所から釈放されたという。

警察の宣誓供述書によると、今回の暴行事件は水曜日に発生し、ミラーは2度にわたって女性の首に手をかけ、髪の毛を引き抜いてカウチに押し倒したという。警察によれば、女性は首の打撲を含む軽傷で手当てを受けたとのこと。

女性とミラーは7年前から交際しており、2人の間には子どももいると、警察は逮捕状を裏付ける宣誓供述書に記している。

その書類によると、警察は2人が口論になった後に、ダラスにある2人のアパートに呼び出されたという。女性がアパートの事務所に入ってドアを閉めたとき、ミラーは“目に見えて怒っていた”と警察は記している。

その後、ミラーは彼女に「出て行け」と言い、彼女が自分のノートパソコンや携帯電話を手に取ろうとした際に彼女を押し始めたようだ。宣誓供述書によると、女性は繰り返し「やめて。私は妊婦なの」と叫んだという。

女性が押されて椅子に倒れ込んだ後、ミラーは片手を彼女の首に当てて3秒から5秒間、圧迫したとされている。

その後、ミラーは彼女のノートパソコンを床に投げつけ、踏みつけたという。そして、髪を引き抜いてカウチに押し倒した後に、両手を彼女の首に当てた。女性はその様子を一部記録しており、警察に通報すると脅すと、ミラーはその場を立ち去ったという。

女性は警察に妊娠6週目であることを告げ、陽性反応が出ている妊娠検査薬の写真と、出産予定日や診察予定日についてミラーと話し合っていたことが示されているスクリーンショットを見せた。

2011年NFLドラフト全体2位でデンバー・ブロンコスから指名されたミラーは、通算123.5回のサックで現役1位、歴代19位となっているほか、オールプロに3回、プロボウルに8回選出されている。人気も知名度も高い選手として、“Old Spice（オールド・スパイス）”や“Progressive（プログレッシブ）”などのテレビCMにも出演してきた。

ミラーはこれまでに2つのスーパーボウルリングを獲得しており、2015年シーズンにはブロンコスの一員として、2021年シーズンにはシーズン途中に行われたトレードで加入したロサンゼルス・ラムズの一員としてチャンピオンになった。その後、ミラーはビルズと契約している。

ミラーはダラスの南に位置するデ・ソートで生まれ、テキサスA&M大学時代には2度、オールアメリカンのファーストチームに選出された。ミラーはブロンコスの選手が記録した通算サック数として歴代最多記録（110.5回）を保持している。

記事提供：『The Associated Press（AP通信）』

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