ダラス・カウボーイズのオーナー、ジェリー・ジョーンズは相変わらず気まぐれなようだ。

今季12勝目、プレーオフ第2シード、そしてNFC（ナショナル・フットボール・カンファレンス）東地区優勝でシーズンを締めくくった現地7日のワシントン・コマンダース戦のあと、ジョーンズはヘッドコーチ（HC）のマイク・マッカーシーの続投で5シーズン目を迎えることを完全には約束しなかった。

『Fort Worth Star-Telegram（フォートワース・スター・テレグラム）』のクラレンス・ヒルによると、ジョーンズはマッカーシーの今後について「プレーオフの各試合がどうなるか見てみよう」と話したという。

火曜日に『105.3 The Fan（105.3ザ・ファン）』で自身の様子見のアプローチについて補足する機会を与えられたジョーンズは、スーパーボウルで優勝したコーチでの前進に自信を持っていることをさらに強調した。

ジョーンズは自身のコメントへの反応について「少し驚いたよ。これ以上はっきりしたことは言えない。マッカーシーは来年の契約下にある。だから、契約は問題ではない。次に、彼のやってきたこと、彼のコーチングにはこれ以上ないほど満足している。プレーオフの最中にここに座って、契約について彼と話し始めたりはしていないよ。なぜそんなことをすると思うんだ？」と話した。

「ところで、彼はテキサスで一番忙しい人だ。だから、契約や契約延長について、特に自分が契約を持っているときに、彼とこの手の話をすることに時間を費やしたくないんだ。それだけだよ」

ジョーンズは過去に、マッカーシーの仕事に満足していると語っている。レギュラーシーズンの評価基準からすれば、確かにそうだろう。

マッカーシーはカウボーイズのヘッドコーチとして42勝25敗の成績を残し、就任1年目の6勝10敗という記録から復活して3年連続で12勝を挙げた。さらに、うち2年は地区優勝も達成している。

この4年で3回の2桁勝利を達成している状況は、すでに2010年代（3回）、そして2000年代（3回）の数字に匹敵する。

今シーズンを含め、カウボーイズはマッカーシーHCの下、2シーズンで最多得点を記録しており、これは1980年以降でこのフランチャイズが達成したことのない記録であった。

問題は、ジョーンズが比較対象としているのが、チームが幅広く大成功を収めた1990年代だということだ。

カウボーイズは1995年を最後に、1990年代の10年間で3度スーパーボウルを制覇している。それ以降、彼らは復活していないだけでなく、NFCディビジョナルラウンド以上に進出したこともない。

マッカーシーの数々の成功は、そのマンネリ打破にはつながっていないのだ。

2021年シーズン、NFC東地区王者のカウボーイズはスーパーワイルドカードでサンフランシスコ・49ersに敗れた。

2022年シーズン、カウボーイズはタンパベイ・バッカニアーズと殿堂入りキャリアの最終戦だったクオーターバック（QB）トム・ブレイディを打ち負かしたが、ディビジョナルラウンドで再び49ersに敗れた。

今回のカウボーイズはNFC第2シードで、8勝0敗の記録を持つホーム、AT&Tスタジアムでの試合は少なくともあと1試合は保証されている。QBダック・プレスコットは年間最優秀選手候補として36回のタッチダウンでNFLをリードし、ワイドレシーバー（WR）のシーディー・ラムは135回のレシーブでリーグトップ、ラインバッカー（LB）のマイカ・パーソンズは守備陣のキャプテンを務め、失点と被ヤードの記録でトップ5入りした。

成功への道筋はすでに整っている。ジョーンズがマッカーシーの仕事に満足していることを明らかにする2日前、最も重要な試合において、ジョーンズがマッカーシーの進退をゲームごとに考えるように見えたのは、これまでのカウボーイズの不運な結末を考えてのことだろう。

マッカーシーは直近で4連敗中の相手であり、2009年までさかのぼると過去10回のうち9回敗北している第7シードのグリーンベイ・パッカーズを撃破することで、この物語を無意味なものにすることができるだろう。

マッカーシーが元所属チーム相手に失速すれば、ジョーンズは60歳のヘッドコーチの今後について、さらに多くの質問を受けることになる。

また、たとえカウボーイズが勝ち進んだとしても、翌週につまずく可能性は高い。

目標は、そしておそらくハードルは、NFCチャンピオンシップゲームとその先にあるはずだ。もしポストシーズンがシード通りに進めば、カウボーイズは第1シードの49ersと対戦することになる。49ersは2年連続でカウボーイズをプレーオフで撃破したチームであり、今シーズン第5週にはすでに42対10と大恥をかかされている。

もちろん、対戦はまだ数週間先であり、いくつかの結果が出てからのことだ。

ジョーンズ、マッカーシー、そしてカウボーイズは、それまでに各試合の結果を見る必要がある。

【AK】