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肩を負傷したもののプレースタイルに「問題」はないとコルツQBリチャードソン

2024年05月23日(木) 14:34


インディアナポリス・コルツのアンソニー・リチャードソン【AP Photo/Michael Conroy】

シーズン終了につながる肩のケガに見舞われてから7カ月が経過し、クオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンがインディアナポリス・コルツのオフシーズンプログラムに参加すべく練習場に戻ってきた。

シェーン・スタイケンHC(ヘッドコーチ)のスキームで1シーズンを過ごしたリチャードソンは、リハビリと内省を行った半年間を経て、現地22日(水)に行われたOTA(チーム合同練習)で、オフェンスとNFLでの生活をよりよく把握できるようになったと明かしている。

リチャードソンは「1年間、経験を積んできて、今は前よりオフェンスに慣れている。1年間、プレーしたわけじゃないけど、毎日ミーティングに参加して常に勉強してきた」と報道陣に語った。

「朝早くここに来て、シェーンと会っていることを誇りに思っている。俺がシェーンのようにオフェンスを熟知すれば、俺たちは無敵になれると思うからね。俺は単純にそれを完ぺきにやり続けて、自分自身とオフェンスを信じ続けないといけない」

コルツはランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーやワイドレシーバー(WR)ジョシュ・ダウンズ、WRアレク・ピアース、そしてこの春に契約延長に合意したWRマイケル・ピットマンなど、昨季に主力として活躍した選手の大半を呼び戻している。コルツはさらに、今年のドラフトの2巡目でWRアドナイ・ミッチェルも指名した。

そうした継続性とリチャードソンの復帰はすでに、コルツが昨季の地区内2位という不本意な成績から立ち直るのに役立っている。スタイケンHCは水曜日、リチャードソンから“加速されたビジョン”を見て取れると発言。また、テイラーはキャリア2年目のリチャードソンが練習中にそのエネルギーでチーム全体を“明るく”していると報道陣に話している。

ようやく投球量を増やせるようになったリチャードソンは、すっかり回復したと明かし、こうコメントした。

「今は60ヤード以上を投げられる自分にまた戻ったような気がする。リラックスし続けながら、この調子を維持できるといいんだけど」

水曜日に22歳の誕生日を迎えたリチャードソンは、健康を維持し、NFLレベルで安定したプレーができることを証明しなければならない。リチャードソンはルーキーシーズンに脳しんとうを起こして1試合を欠場した後、スクランブルした際にタックルを受けて肩を負傷。グレード3の肩鎖関節捻挫と診断され、わずか4試合の出場でシーズンを終えた。リチャードソンは早々に終わったシーズンに577パスヤード、136ランヤード、トータルタッチダウン7回を記録している。

コルツが2023年NFLドラフトの全体4位でダイナミックなQBであるリチャードソンを指名する決め手となったのは、そのデュアルスレット能力だ。水曜日にそうしたプレースタイルを変更することを考えているのかと尋ねられたリチャードソンは、自身の耐久性にまつわる懸念を一蹴した。

リチャードソンは肩のケガについて「自分に起こったことを避ける方法は1つもなかったと思う」と話している。「あれは普通の、お決まりのタックルだった。転倒に備えようとしたら、肩がああなってしまった。どうすることもできなかった」

「自分のゲームとプレースタイルを変えるかって? 自分のプレースタイルに問題があるとは感じていない。俺はでかいクオーターバックだから、みんなは俺を見て“ああ、彼はいつもボールを持って走りたがる。身体を使いたがるからケガをするんだ”って考える。でも、そうじゃない。俺がケガしたのは・・・1回だけで、脳しんとうを起こしたときだ。あれはエンドゾーンの近くでスピードを落としたからで、完全に自分のせいだった。そんなことは絶対にしたらダメだ。それ以外のことは、危険なゲームをプレーしているんだから起こってしまうことだし、自分にはどうすることもできない」

「でも、どうしてもプレーを変える必要があるかって? 俺は変えようとは思わないけど、スマートになって、追加ヤードを稼ぐタイミングや地面に倒れるタイミングを知らないと。その方法については分かっているような気がする。単純にそれを適切なタイミングで実行する必要があるんだと思う。自分のゲームを変えるかは分からないけど、当然、チームのためにスマートになるつもりだ」

リチャードソンと同じく2023年ドラフトで5位以内に指名されたC.J.ストラウドが司令塔を務めるヒューストン・テキサンズが首位に立つAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区で、コルツが成功するにはリチャードソンが必要だ。昨季の出だしでつまずいたリチャードソンとコルツ攻撃陣が、新たな現実にどう適応していくかがこの夏の注目ポイントになるだろう。

【RA】