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ビルズの新スタジアム開場を支えたオーナーのテリー・ペグラ

2026年06月24日(水) 15:15

バッファロー・ビルズのテリー・ペグラ【AP Photo/Jeffrey T. Barnes】

バッファロー・ビルズのオーナーであるテリー・ペグラは、妻のキムが病に倒れる前、新スタジアム計画を始動させるために注いだ情熱について言及した際、感極まって鼻をすすった。

また、メアリー・ウィルソンは、ビルズの創設者であり、オーナーとして殿堂入りした亡き夫ラルフ・ウィルソンの功績を振り返る中で、涙ぐんだことについて謝罪した。

過去と現在が交差したのは、現地23日(火)に執り行われたテープカット式典でのことだ。この日、ビルズは通りを挟んだ向かい側に21億ドル(約3,393億4,845万円)を投じて建設した新しいハイマーク・スタジアムへ移転し、66年の歴史における新たな章を迎えた。

テリー・ペグラは、2022年6月に重篤な心停止を起こし、現在も回復途上にある妻について言及しつつ、「家族のみんな、この家族の歴史の中で困難な4年間に、私のそばにいてくれ、力強く支えてくれたことに感謝している」とコメント。キムが倒れたのは、ニューヨーク州との30年にわたるリース契約の交渉で重要な役割を果たしてから数カ月後のことだった。

「キム、君がこのプロジェクトを始めたときと同じ情熱と努力を費やして最後までやり遂げる姿を見たかった」とテリーはつけ加えている。

一方、メアリー・ウィルソンは1990年にさかのぼり、夫の名前にちなんで親しみを込めて“ザ・ラルフ”と呼ばれていたチームの旧本拠地で初めてビルズの試合を観戦した時のことを振り返った。

夫の死から12年が経った現在もビルズのシーズンチケットを保有し続けているウィルソンは「それは私の人生における大きな恵みでした。9月17日のホーム開幕戦、ラルフの故郷のチームである(デトロイト)ライオンズ戦で、ここにある新しい席に座るのが待ちきれません」と話している。

このスタジアムで最初に予定されているイベントは、8月8日(土)に行われるビルズの恒例行事“Blue and Red Scrimmage(ブルー・アンド・レッド・スクリメージ)”だ。また、チームはプレシーズンゲームとして8月15日(土)にカロライナ・パンサーズ戦、8月27日(木)にピッツバーグ・スティーラーズ戦を新たな本拠地で戦うことになっている。

式典はビルズの真新しい新本拠地の北側入口前で行われた。このスタジアムはチームを現代化するべく、3年の歳月をかけて建設されたものだ。その建物は、1973年に開場し、現在は解体が進められているビルズの旧本拠地の残された部分を覆い隠すほど高くそびえ立っている。

新しい建物は実用性重視で老朽化した旧施設とは大きく異なる。旧スタジアムのコンコースは暗くて狭く、座席は金属製で、雨風をしのぐ設備もほとんどなかった。

新しいスタジアムにはカーペットが敷かれた豪華なラウンジがいくつかあり、地元の芸術作品が飾られた広々としたコンコースも備わっている。湾曲した屋根の張り出し部分は座席の約60%を覆う形となっており、フィールド上の風も軽減するものとなっている。

収容人数は7万3,000人から6万人強へと削減され、よりコンパクトで一体感のある環境が実現した。また、どの座席からも試合が見やすい設計になっている。

設計にも関与したキム・ペグラは、NFLの試合が実施されたことがあるイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCの本拠地を訪れた経験から着想を得た。

テリー・ペグラは「案内してくれた男性に“スタジアムで最も見にくい3つの席に連れて行ってほしい”と頼んだ」と振り返っている。

「彼が最初に連れて行ってくれた席で“ワオ、ここなら座ってもいいかも”と言ったんだ。私たちはそれを再現しようとし、結果としてかなりうまくいったと思う」

もう1つの大きな変更点として、ビルズは人工芝から天然芝へと変更した。ケンタッキーブルーグラスという品種の芝は1年前に植えられ、十分に成熟するための時間が設けられた。また、フィールドの地下には凍結を防ぐための加熱コイルも備えられている。

さらに、照明や音響には最先端のシステムが導入された。広々とした屋外広場には、3体の巨大なステンレス製のバイソン像が設置される予定で、その中には高さ約8.2m、重量約10.4トンの雄牛の像も含まれており、この像は光りながら鼻孔から煙を吐き出すように設計されている。

当初、このプロジェクトの費用は14億ドル(約2,262億3,230万円)と見込まれており、ニューヨーク州とエリー郡が公的資金として8億5,000万ドル(約1,373億5,533万円)を負担することになっていた。残りの費用は、7億ドル(約1,131億1,615万円)の超過分を含め、ペグラ家が負担している。

オーナーはNFLの融資プログラムの恩恵を受けつつ、1回限りの座席ライセンス販売で2億6,300万ドル(約424億9,935万円)を調達することで費用負担を軽減した。

ビルズファンとして育ったニューヨーク州知事のキャシー・ホークルは、スピーチの冒頭で“レッツゴー、バッファロー”と声援を送り、次のように語った。

「バッファローの出身者として、そして生涯にわたるファンとして、これ以上ないほど誇りに思っています。ここのスタジアムでは、思い出が生まれ、歴史が刻まれ、優勝が成し遂げられることになるでしょう」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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