カーディナルス戦で新人として最初の試練を乗り越えたレイダースQBメンドーサ
2026年08月15日(土) 11:07
ダーツだ。ラスベガス・レイダースの新人クオーターバック(QB)フェルナンド・メンドーサのプレシーズンデビュー戦で最も印象に残ったのは、ダーツのような鋭いパスだった。
2026年ドラフト全体1位指名を受けたメンドーサは現地13日(木)夜、狭いスペースをものともせず中央へ鋭いパスを次々と放ち、抜群の正確さでレイダースのオフェンスを動かした。結果としてはアリゾナ・カーディナルスに27対14で敗れている。
『Associated Press(AP通信)』によると、レイダースのヘッドコーチ(HC)クリント・クビアックは「ハドルへの出入りやチームの統率、プレーコールを的確に実行するという点で、彼はいいスコアリングドライブを率いたと思う。練習で見てきたのと同じ姿を見られた。着実に成長している選手だ」と述べたという。
身長約196cmのメンドーサは4回のドライブで、強力な腕力、頭脳的なプレーメイキング、状況を見極めて即座にパスを放つ能力を披露。パス16回中10回を成功させて97ヤード、タッチダウン1回を記録し、1回のサックを喫した。その姿はまさにプロ選手そのものだったと言える。スナップ前の問題点は見られず、ディフェンスを的確に分析し、スナップ後は冷静にパスの選択肢を見極めていた。
実戦の場でも実力を発揮したメンドーサだが、試合後には先発クオーターバックのような受け答えを見せ、プレー中に散見された自身の小さなミスについて厳しく評価した。
「残念ながら、今日はチームメイトの期待を裏切ってしまった」とメンドーサは話している。
「でも、これは成長につながる経験だし、俺たちはみんな成長していると思う。自分にはまだまだ成長が必要だと痛感した」
確かに、改善すべき点はいくつかあった。最初のドライブではランニングバック(RB)マイク・ワシントンJr.に無理なパスを試み、ワシントンJr.はカーディナルスのコーナーバック(CB)から激しいヒットを受けた。メンドーサはそのコーナーバックが潜んでいるのに気づいていなかった、あるいは猛スピードで駆け寄ってくることを予測していなかったのだろう。その後、ゴールライン付近でサックを喫したが、これはボールを投げ捨てていれば避けられたはずだった。また、試合後半でも、避けられたはずのタックルを受ける場面があった。
完璧を追求するQBであることを踏まえれば、メンドーサの発言は理解できる。しかし、客観的に見ると――そして、ファンが気にすべき点に関して言えば――新人として申し分のないパフォーマンスを披露した。
ワイドレシーバー(WR)ジャック・ベックに通したタッチダウンパスは、密集したエリアで必要とされる正確なパスだった。今回の試合における最高のパスは、3人のディフェンダーの間を縫ってWRマリク・ベンソン(注目すべきもう1人のレイダース選手)へ放った19ヤードのパスだろう。このビッグプレーの最大のポイントは、メンドーサがまだ慣れ始めたばかりのアンダーセンターからのプレーアクションだったことだ。メンドーサはこのプレーでフェイクを仕掛け、素早く視線を動かしてルートの頂点にいるベンソンを見つけた。それはまさにクビアックHCが思い描いた通りのプレーだった。
すべてのパスで同じようにリズムに乗れたわけではないと指摘したメンドーサは、こうコメントしている。
「タイミングや予測がうまくいかなかったパスもあった。でも、あのプレーではうまく連携が取れた。(先発の)カーク(カズンズ)を見れば、タイミングも予測もテンポ良くやってのけている。つまり、そこは自分が成長しなきゃいけない部分だ」
メンドーサがプレシーズンのパフォーマンスで、カズンズからシーズン初戦の先発の座を奪うことはなかった。ほぼ完璧なオープニングドライブをタッチダウンで締めくくったカズンズが、その座を確固たるものにしている。しかし、メンドーサは自身の可能性を十分に示した。
インディアナ大学で注目を集めたプレーメイキング能力を垣間見せ、伸びしろを示したメンドーサは、短期間でこれまで使うことのなかったプレーの要素を磨いてきた。そして、試合後には周囲の期待や称賛に動じない姿勢も見せている。メンドーサにとって重要なのは、小さなミスのほうだ。それは、ラスベガスの眩い光の中で築かれつつある未来の兆しだと言えよう。
【RA】



































