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NFLの中で自分より速いヤツはいないとドルフィンズRBマット・ブリーダ

2020年08月06日(木) 23:30

サンフランシスコ・49ersのマット・ブリーダ【AP Photo/Tony Avelar】

映画の中に出てくるとある偉大なNASCAR(ナスカー)ドライバーは、そのキャリアを1つの宣言によって始めた。「俺は速く走りたい」

その映画とは2006年に公開された『Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby(タラデガ・ナイツ:ザ・バラード・オブ・リッキー・ボビー)』であり、ウィル・フェレル演じるドライバーのリッキー・ボビーは強引なまでにレースのトップへと上りつめる。マイアミ・ドルフィンズのランニングバック(RB)マット・ブリーダが、このボビーと意気投合していると考えてもらいたい。

最近ランボルギーニを購入したことをブリーダは現地5日(水)に記者団に伝え、その思考回路は映画の中でボビーがピットクルーから大型スタードライバーになるに至ったものと同じだと話した。

ブリーダは「俺は速いのが好きなんだ」と『The Miami Herald(ザ・マイアミ・ヘラルド)』のアルマンド・サルゲロに話している。「速く走るのが好きだ」

ブリーダはフィールド上では確かに速く、本人もどれだけ速いかを臆面もなく話している。NFLのディフェンダーの1人――ラスベガス・レイダースのセーフティー(S)ダマリアス・ランドール――はブリーダが風を巻き起こしながら自分の横を抜き去る時の体験を語ってくれるかもしれない。

『The Palm Beach Post(ザ・パーム・ビーチ・ポスト)』のハル・ハビブによると、水曜日にNFLで最も速い選手は誰かと聞かれた際、ブリーダは「おいおい、勘弁してくれよ。みんなその答えは分かってるんだろ?」と答えたという。

自分の主張を裏付けるように『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』を指したのはブリーダだった。

ブリーダは「俺に勝ったことのあるやつはいないぜ」と『ESPN』のキャメロン・ウルフに話している。

数字は確かにブリーダの自信に満ちた宣言を裏付けている。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、2019年に時速35.9kmを出せたボールキャリアは1人しかいない。それはブリーダであり、タッチダウンランとして83ヤードを時速35.9kmで疾走した。ホームラン級のこのプレーは、リーバイス・スタジアムの上方に位置する記者席でもブリーダが発する突風を感じられるのではないかと思うくらいだった。

昨シーズンにブリーダがボールキャリースピードのランキングで上位に食い込んだのはこの時だけであり、彼の元チームメイトであるサンフランシスコ・49ersの選手3人――ラヒーム・モスタート、テビン・コールマン、そしてディーボ・サミュエル(2回)らのワイドレシーバー(WR)たち――は時速33.8km以上のグループに入っている。2016年までさかのぼると、ブリーダのランは速さでいうとNFLのボールキャリアの中で8番目となっている。

トップはというと――お察しの通り――カンザスシティ・チーフスのワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルだ。時速37.4kmを超えたことのあるボールキャリアはいまだに彼1人であり、105ヤードのキックリターンタッチダウンを決めた時に記録されている。

冒頭のコメディー映画の中でボビーが何度も言っていたように、「1番でなければビリも同然だ」。

【R】