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NFLチーム研究所:Week 27 – サンフランシスコ・49ers

2017年10月28日(土) 10:18

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材木業で財を成したトニー・モラビトは1946年にNFLの対抗リーグ、オール・アメリカンフットボール・カンファレンス(AAFC)のオリジナルメンバーとして49ersを創設した。サンフランシスコに本拠を置く最初のメジャーリーグプロチーム誕生である。

チーム名はサンフランシスコを中心としたカリフォルニア一帯で起こった砂金の採掘で一攫千金を狙った採掘者の殺到を示すゴールドラッシュで、1849年に特に採掘者が急増したことから、年号にちなんでそうした人々を“forty-niner(49er/49年組)”と呼んだことに由来したものだ。こうしたこともあって現在49ersのチアリーダーにはゴールドラッシュの名称がつけられている。

AAFCは1949年いっぱいで終了し、49ersはブラウンズなどと共にNFLに転入することとなった。

初代オーナーのトニーは1957年10月27日、ベアーズ戦を観戦中に心臓麻痺に見舞われ、急死している。49ersはこの試合で一時7対17とリードを許したが、モラビトの死が告げられるとチームは奮起し、21対17で逆転勝ちを果たした。

トニーの死によりチームのオーナーシップはジョセフィーヌ夫人とトニーの弟ビクターが引き継ぎ、2人が共同オーナーとなった。さらに1964年にビクターが亡くなるとその夫人ジェーンが相続している。ジョセフィーヌとジェーンは1977年まで共同でチームを保有した後、建設業で成功していたエドワード・デバートロ・ジュニアにチームを売却した。

NHLピッツバーグ・ペンギンズを家族で保有するなどビジネスを推進したエドワードだが、1998年、元ルイジアナ州知事の汚職事件に関わったとして有罪判決を受けてしまう。これに対し、NFLは罰金を科した上で1年間のチーム活動禁止処分を下すこととなった。エドワードはオーナー復帰を望んだものの果たせず、2000年に娘のデニス・デバートロ・ヨークとその夫ジョン・ヨークにチームを売却している。

デニスとジョン夫妻は2008年に息子ジェド・ヨークにチームを譲渡。以降はジェドがオーナーを務めている。

チームのロゴは設立時から1967年まで暴れる“forty-niner”を描いたイラストが使用された。その後、1968年に黒で縁取りされた楕円の赤地に白抜き文字で“S”と“F”を組み合わせたデザインが採用されている。このデザインは1998年に縁取りにゴールドが加わったものの、基本的な形は変わることなく現在も使用されている。

【渡辺 史敏】

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