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NFLチーム研究所シーズン2:Week 16 - ロサンゼルス・ラムズ

2018年03月24日(土) 11:44



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1936年に創設され、1945年までクリーブランドを本拠としたラムズはその間、野球用スタジアムのクリーブランド・スタジアムとリーグ・パーク、フットボール用スタジアムのショー・スタジアムの3カ所を転々とした。

1946年にロサンゼルスに移転に伴いホームとしたのがロサンゼルス・メモリアル・コロシアムだった。ロサンゼルス市中心部に建つ同スタジアムは、1923年にオープンした約10万人を収容できる大型スタジアムで、オープン時から現在まで南カリフォルニア大学フットボールチームがホームとして使用している。また1932年と1984年の夏季ロサンゼルス五輪でメインスタジアムとして使用されたことでも有名だ。さらには2028年の夏季五輪でも使用される予定となっている。

こうしてラムズは同スタジアムをホームとして使用を続けたが、1979年に転機が訪れる。オーナーだったキャロル・ローゼンブルームが事故で急死し、その妻ジョージア・フロティアがオーナーシップを受け継ぐと、ロサンゼルス近郊で、ディズニーランドで知られるアナハイムのアナハイム・スタジアムに移転したのだ。これはロサンゼルス・メモリアル・コロシアムの収容人数が多すぎて、チケットが試合の72時間前までに完売しなかったために地元地域で試合のテレビ中継が行われない“ブラックアウト”が度々起こっていたためと、当時地域の人口が郊外に移っておりアナハイムの方が集客しやすいという判断によるものだった。

しかし、1990年代に入ると集客は低迷し、チームはロサンゼルス地域に新スタジアムを求めたが実現せず、1995年にセントルイスに移転することとなった。1995年シーズンの開幕から4試合は、かつてカーディナルスがホームとしていた複合型スタジアム、ブッシュ・メモリアル・スタジアムを使用し、その後、トランス・ワールド・ドームが完成するとそちらに移った。

同ドームは7万人収容の大型屋内型スタジアムで、セントルイス市のダウンタウンに立地している。その後、2002年にエドワード・ジョーンズ・ドーム、さらに2017年にはザ・ドーム・アット・アメリカズ・センターへと改称された。

ただ、2010年代に入るとスタジアムの老朽化や集客の不振に陥り、チームはロサンゼルスに再移転することを希望、2016年1月に移転が承認された。この間、現オーナーのスタン・クロエンキはロサンゼルス国際空港に近い、イングルウッド市のハリウッドパークに土地を取得し、新スタジアムの建設する計画を明らかにしていた。決定を受け、同年11月に建設が始まったものの、移転自体は2016年シーズンからとなったため、一時的なホームとなったがかつて使用していたロサンゼルス・メモリアル・コロシアムである。2020年に予定される新スタジアムの完成までは同スタジアムが使用される予定だ。

新スタジアムは現在ロサンゼルス・スタジアム・アット・ハリウッドパークと呼ばれており、約7万人収容の屋内型スタジアムとなり、周囲には公園なども整備される予定となっている。また、チャージャーズもホームとして使用することも決定済みだ。

【渡辺 史敏】

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