2年ぶりに膝の装具なしで練習に臨んだビルズLBミラー
2024年06月09日(日) 17:30ラインバッカー(LB)ボン・ミラーにとって、2024年は見えないものをすぐに忘れられる年であってほしい。
ミラーは、今週、ビルズが行ったチームアクティビティで、2023年シーズンの活躍を阻んだ大ケガをしてから初めて、右膝に装具をつけずに練習できたと明らかにした。
「引き続き努力して、膝の回復に取り組んできた」とミラーは『Democrat & Chronicle(デモクラット・アンド・クロニクル)』に話している。「すべては俺の健康状態と膝の感触によって決まる。これまでのところ、膝の装具なしで練習しているんだ。去年はできなかったことだ。だから、シーズンが始まって本格的に試合でプレーするようになったら、行けると思う」
ミラーがシーズン終了となる膝のケガをしたのは、2022年11月のサンクスギビングデーのことだった。2023年はPUP(故障者)リストでシーズンをスタートし、ACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂と半月板損傷を含むケガのリハビリを続けていた。8度のプロボウルに選出されているミラーは復帰こそ果たしたものの、レギュラーシーズンの12試合(スナップ258回)でサックなしのタックル3回という成績に終わっている。
ビルズのディフェンスにさらなる負傷者が出たプレーオフ戦線でも、成果を残すことはできなかった。チームは最終的にディビジョナルラウンドでカンザスシティ・チーフスに1スコア差で敗れている。この試合でビルズはクオーターバック(QB)パトリック・マホームズを1度もサックできなかった。それでもミラーの膝には終盤にかけて希望の兆しが見えてきており、それが2024年に向けた出発点になることが期待された。
「シーズン最後の3試合――マイアミ、ピッツバーグ、カンザスシティ戦――が俺の去年のベストゲームだった」とミラーは言う。「そこまでかかってしまったことは悔しいけど、それだけ時間が必要だったんだ。それを今シーズンの飛躍台にしようと努力してきた」
キャリア通算123.5回のサックを積み重ねてきた尊敬されるパスラッシャーのミラーが、フィールドで沈黙する姿は多くの人にとって驚きだった。しかし、あれほどの大ケガからの復帰は誰にとっても難しかっただろう。ましてや、35歳のシーズンを迎えるキャリア13年のベテランだ。
ミラーが健康と自信を取り戻したことは、ビルズにとって大きな朗報だ。チームは2023年のサックリーダーだったディフェンシブエンド(DE)レナード・フロイドを含め、長年セーフティ(S)でタンデムを組んでいたジョーダン・ポイヤーとマイカー・ハイド、そしてコーナーバック(CB)トレデイビウス・ホワイトなど、ディフェンスの主要選手を何人か失っている。
それでもまだ、ビルズは強いディフェンシブラインを有しており、2024年もその力によってディフェンスの序列は維持できるだろう。2022年にビルズと6年1億2,000万ドル(約188億0,730万円)の契約を結んだミラーは、ようやく膝のケガを過去のものにできるようになったことで、そのユニットの有効なパスラッシャーになれるとの自信を高めつつある。
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