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QBマイケル・ペニックスJr.がファルコンズの先発に、QBカズンズはベンチへ

2024年12月18日(水) 13:04


アトランタ・ファルコンズのマイケル・ペニックスJr.【AP Photo/Doug Murray】

アトランタ・ファルコンズは2024年NFLドラフトで未来に目を向け、クオーターバック(QB)マイケル・ペニックスJr.を指名して多くの人々を驚かせた。

その未来が、もうやってきた。ファルコンズのヘッドコーチ(HC)であるラヒーム・モリスが現地17日(火)、QBカーク・カズンズをベンチに下げ、日曜日に行われるニューヨーク・ジャイアンツ戦以降の試合ではペニックスが先発することを発表している。

「検討した結果、われわれは、今後はマイケル・ペニックスがアトランタ・ファルコンズの先発クオーターバックになることを決めた」とモリスHCは声明で述べている。

「これはフットボール上の決断であり、われわれは日曜日に行われるニューヨーク・ジャイアンツとの試合の準備に、完全に集中している」

最近のカズンズはかなりの不調に苦しんでおり、過去5試合でタッチダウン1回、インターセプト9回という状態になっていた。

月曜日にラスベガス・レイダースに15対9で勝利を収めた後、これまではカズンズへの固い支持を示してきたモリスHCがトーンを変え、クオーターバックポジションに関してはチームが“すべてを検討する”と話している。火曜日に今回の発表に先立って行われた記者会見では、カズンズが先発にとどまるかについて、モリスHCは明確な態度を示していなかった。

今季開始前にフリーエージェントで4年1億8,000万ドル(276億6,114万円)の契約を結んでいたカズンズだが、こういった一連の流れがベンチへとつながった。ペニックスは日曜日に、NFLで初めての先発出場を果たす。

7勝7敗のファルコンズは、ペニックスに実りある未来がくることを願っている。一方で、それが36歳のカズンズに今後どういった運命が待ち受けているかを左右することになるだろう。

カズンズは2023年に、アキレス腱断裂によってミネソタ・バイキングス時代を終えている。その後、長期契約を結んでファルコンズのフランチャイズクオーターバックになったものの、センターの後ろに立っている時間はフルシーズンに満たなかった。

カズンズを今ベンチに下げることで、チームはシーズンのラスト3週でカズンズが負傷しているという状況を回避できる。この状況が現実のものとなった場合、チームは負傷に対する保証の1,000万ドル(約15億3,623万円)を支払うことになっていたと『NFL Network』のトム・ペリセロは報じた。

ファルコンズが2025年3月16日(日)までに、6月1日(日)以降との指定なしでカズンズをリリースした場合、チームにはカズンズに対する完全保証の2,750万ドル(約42億2,441万円)の支払い義務がある傍ら、デッドキャップは6,500万ドル(約92億1,690万円)を数える。

6月1日以降の指定つきで3月16日までにカズンズをリリースした場合、2,750万ドルの支払いは変わらないものの、デッドキャップは2年――2025年の4,000万ドル(約61億4,472万円)と2026年の2,500万ドル(約38億4,081万円)――に分散可能だ。

また、カズンズをトレードに出すという選択肢もあるものの、その場合はカズンズがそれを承認する必要がある。2025年のデッドキャップは3,750万ドル(約57億6,011万円)となるが、支払いの部分で2,750万ドルを、サラリーキャップ上で250万ドル(約2億8,407万円)を抑えることができるとペリセロは述べている。

最後の選択肢として、ファルコンズが3月16日以降もカズンズをロースターにとどめるという道もある。その場合は1,000万ドルが完全保証される。ペリセロはその選択肢については“とても考えられない”とコメントした。

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