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元ブラウンズRBチャッブがテキサンズと契約へ

2025年06月09日(月) 11:39


ニック・チャッブ【AP Photo/Kirk Irwin】

ニック・チャッブが新天地を見つけた。舞台は引き続きAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)だ。

現地8日(日)に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話として報じたところによれば、クリーブランド・ブラウンズのランニングバック(RB)だったチャッブが、月曜日にヒューストン・テキサンズと契約を結ぶ見込みだという。

ブラウンズとチャッブは2025年のNFLドラフトを前に交渉を行っていたが、両者は契約に合意できなかったとラポポートは伝えている。チャッブのヒューストン移籍はメディカルチェックの結果次第で正式決定となる見込みだ。

2018年のドラフト2巡目で指名されたチャッブは、NFLでの最初の7シーズンをブラウンズで過ごした。ルーキーイヤーにはバックフィールドからのダイナミックなプレーで頭角を現し、1,000ヤードに迫る996ランヤードを獲得し、タッチダウン10回を記録している。

2年目のシーズンには、1,494ヤードを積み上げてリーグ屈指のランニングバックへと成長し、初のプロボウル選出を果たした。その後の3シーズンでもブラウンズの正真正銘のRB1として活躍し、プロボウルに3度選出されたほか、いずれのシーズンでも1,000ヤード超のランと8回以上のタッチダウンを記録。当時のチャッブはリーグ屈指の支配的なランニングバックと評されていた。

ところが、チャッブにとって2023年シーズンは試練の年となった。

ピッツバーグ・スティーラーズと対戦した2023年シーズン第2週のマンデーナイトフットボールでチャッブは左ひざを負傷し、そこでシーズン終了となった。ジョージア大学時代にも同じ左ひざに大けがを負った過去があり、チャッブにとっては深刻な打撃となった。

チャッブは2024年シーズンの最初の6試合を欠場したものの、第7週のシンシナティ・ベンガルズ戦で復帰。ひざの負傷後初めてとなったこの試合では、11回のキャリーで22ヤードを走り、タッチダウン1回を記録している。

2024年シーズンにチャッブは8試合に出場し、102回のキャリーで332ヤード、タッチダウン3回を記録。さらに、キャッチ5回で31ヤードとタッチダウン1回を挙げた。チャッブは2024年シーズン終盤に足の骨折により故障者リザーブ(IR)に置かれ、ブラウンズのレギュラーシーズン最終3試合を欠場することとなった。

ブラウンズのジェネラルマネジャー(GM)アンドリュー・ベリーが5月に、4度のプロボウル選出を誇るチャッブとの再契約は「ますます可能性が低くなっている」と語っていたことから、チームがチャッブと決別する判断は予想されていた。ブラウンズは2025年のNFLドラフトでクインション・ジャドキンスとディラン・サンプソンを指名し、2人のランニングバックはジェローム・フォードを擁するバックフィールドに加わることになった。

チャッブがブラウンズの選手として記録した通算6,843ランヤードとタッチダウン51回は、いずれも殿堂入りを果たしているジム・ブラウンとリロイ・ケリーに次ぐチーム史上3位の記録となっている。

そんなチャッブは今後、ジョー・ミクソン、デイミオン・ピアース、ダレ・オグンボワレらが名を連ねるテキサンズのバックフィールドで新たなスタートを切ることになる。

6月10日から11日にかけて参加必須のミニキャンプを実施するのに伴い、NFLコミュニティはチャッブがテキサンズのユニフォームを着用する姿を間もなく見られるかもしれない。

【R】