ミズーリ州知事がチーフスとロイヤルズの州内残留を目的とした支援法案に署名
2025年06月16日(月) 11:20
現地14日(土)、ミズーリ州のマイク・キーオー知事がカンザスシティ・チーフスとカンザスシティ・ロイヤルズの州内残留を後押しすることを目的とした、数億ドル規模の支援策に署名した。これは、同州議会が数日前に承認したばかりの法案だ。
共和党のキーオー知事は議会に対して特別会期を招集し、議員たちは先週の水曜日に法案を可決していた。
チーフスとロイヤルズは現在、カンザスシティ東部にあるトルーマン・スポーツ・コンプレックスを本拠地としており、アローヘッド・スタジアムとカウフマン・スタジアムは駐車場を共有している。両チームのジャクソン郡とのリース契約は2031年1月に満了予定であり、ここ数年は将来的な道筋を模索し続けてきた。
昨年、ジャクソン郡の有権者はアローヘッド・スタジアムの8億ドル(約1,153億8,400万円)規模の改修、およびカンザスシティ中心部にロイヤルズの新しいボールパーク地区を建設する計画に向けた資金調達を目的とする売上税の延長案を否決した。この新球場計画には、20億ドル(約2,884億6,000万円)が投じられる予定だった。
ミズーリ州側の支援が進まなかったことを受けて、隣接するカンザス州の議員たちは新しいスタジアムの建設費の最大70%を補填するための債券発行を承認した。ロイヤルズはすでにカンザス州内の土地に対する抵当権を取得しているものの、同時にミズーリ州内の他の候補地についても検討し続けている。
ミズーリ州が今回可決した法案では、新設または改修されるスタジアムに対し、建設費の最大50%を賄う債券の発行が認められた。さらに、各スタジアムに対して最大5,000万ドル(約72億1,150万円)の税額控除や、地方自治体からの詳細未定の支援も盛り込まれている。
チーフスがミズーリ州にとどまる決断をした場合、11億5,000万ドル(約1,658億3,000万円)を投じてアローヘッド・スタジアムの大規模改修を行う計画を掲げている。一方でロイヤルズは、当初から一貫してカウフマン・スタジアムの代替施設となる新球場の建設を目指してきた。
スタジアムへの公的支援はもともと州内でも議論の的となっていたが、5月16日にセントルイスを襲った竜巻によって緊急性がさらに高まった。この竜巻は、州議会の通常会期終了の翌日に発生し、推定16億ドル(約2,307億2,000万円)の被害をもたらしている。
州議会は、セントルイスに対して無制限の支援として1億ドル(約144億2,000万円)、大統領による災害宣言の対象地域には緊急住宅支援として2,500万ドル(約36億500万円)を可決した。加えて、今年の嵐で被害を受けた住宅所有者や借家人には、保険の免責額を相殺するための5,000ドル(約72万円)の所得税控除も承認されている。この措置にかかる費用は、最終的に6億ドル(約865億2,000万円)にのぼる可能性があると、州予算局長ダン・ハウグは見通しを示している。
チーフスは『AP通信(アソシエイテッド・プレス)』に対して、先週の議会での採決について「ミズーリ州に残留する可能性を引き続き模索するうえで、大きな前進となる重要な一歩だ」との声明を発表している。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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