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ペイトリオッツがプレシーズン初戦前にトム・ブレイディの銅像を披露

2025年08月09日(土) 11:04

トム・ブレイディ【AP Photo/Jerome Miron】

トム・ブレイディ像は重さが6トンあり、ニューイングランド・ペイトリオッツのスーパーボウル制覇回数にちなんで六角形となっている台座の底から、祝福の拳を掲げた像の先端までの高さは17フィート(約5.2メートル)に及ぶ。

大学時代は動きが鈍く、機動力に欠けていたブレイディにとって、ドラフト全体199位という評価は妥当だったと見られている。

現地8日(金)夜、ペイトリオッツがワシントン・コマンダースとのプレシーズン初戦に臨む前に開催された銅像の除幕式で、ブレイディは「ドラフトされたときは、ただチームに入ることだけを願っていた。まさか25年後にここに立って、銅像として永遠にその姿を残すなんて夢にも思わなかった」と語り、「でも実際、自分の40ヤード走のタイムを考えると、これがかなり合っているような気がする」と続けた。

「@TomBradyの銅像が正式にお披露目された」

NFL最優秀選手賞に3回、スーパーボウルMVPに5回輝き、スーパーボウル制覇を7回――うち1回はタンパベイ・バッカニアーズ移籍後に達成――経験したブレイディは、リーグ史上最も多くの功績を残した選手として2023年に引退した。ブレイディはレギュラーシーズンとプレーオフの両方で勝利数、パスヤード、タッチダウンパス数など、複数の部門で最多記録を保持している。

ペイトリオッツは昨年、通常の4年間の待機期間を免除してブレイディをチームの殿堂に迎え入れ、背番号12を永久欠番にした。オーナーのロバート・クラフトは除幕式で、ブレイディはフランチャイズ史上初めてスタジアムの外に銅像が建てられる選手になると述べた。

金曜日にチームの公式グッズ販売店“Pro Shop(プロショップ)”および殿堂の外の広場でお披露目された、ペイトリオッツファンの彫刻家であるジェフ・ブッカシオが手がけた銅像は、六角形の花崗岩の台座と12フィート(約3.7メートル)のブレイディ像で構成されている。これはブレイディの背番号12を称え、クラフトの“実物よりも大きくしたい”という希望をかなえたものだ。像の高さは合計で17フィートに達し、これはブレイディが在籍した19シーズンでペイトリオッツが17回のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区制覇を成し遂げたことを表している。

ブレイディは発言中に元ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックから銅像に関する意見を伝える電話がかかってきたかのように振る舞い、「彼は、まだ改善の余地があるって言っている。その気持ちはよく分かる」と語った。

ファンは広場に押し寄せ、近くの階段にずらりと並び、スタジアム内の手すりに身を乗り出して式典を見守った。ファンがブレイディの名前を連呼し、その話を中断させる場面もあった。

群衆の中には、ブレイディの両親や子どもたち、現ヘッドコーチのマイク・ブラベル、元チームメイトのデビン・マコーティーやジェイソン・マコーティー、デービッド・アンドリュース、ウェス・ウェルカー、ブライアン・ホイヤーもいた。また、コマンダースの関係者も数人訪れており、ジェネラルマネジャー(GM)アダム・ピータースや、かつてペイトリオッツに所属し現在はコマンダースでプレーしているディフェンシブエンド(DE)ディートリッチ・ワイズがその中に含まれていた。

自虐的なコメントやベリチックへの軽いジョークに加え、ブレイディはブラベルのように“本当に年をとる”まで銅像になるのはふさわしくないと思っていたと語った。

しかし、最高のジョークをライバルのニューヨーク・ジェッツに向けてとっておいたブレイディは、次のように話している。

「この像はペイトリオッツファンだけのものじゃない。ジェッツファンが毎年、スタジアムを後にするときにビールを投げつける的にもなるだろう。たぶん第2クオーターあたりにね」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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