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QBカイザーに先発争い参戦を求めるブラウンズ

2017年04月30日(日) 07:47

デショーン・カイザー【Aaron M. Sprecher via AP】

クリーブランド・ブラウンズはドラフト2巡目全体52位でようやくクオーターバック(QB)のデショーン・カイザーを指名した。今ドラフトにおけるQBとしてはミッチェル・トゥルビスキー、パトリック・マホームズ、デショーン・ワトソンに次いで4番目にドラフトされたノートルダム大学出身のカイザーは他のルーキーQBと比較してもシンプルな先発争いを繰り広げる事になる。

ヘッドコーチ(HC)のヒュー・ジャクソンは現地28日(金)夜、カイザーを最初から先発QBとして固定するのではなく、コーディ・ケスラー、ケビン・ホーガン、ブロック・オズワイラーとの先発争いに加える意向を明かした。オズワイラーに関しては近いうちに放出される可能性もある。

『The Plain Dealer(ザ・プレーン・ディーラー)』に対し、ジャクソンは「全員にチャンスを与えるつもりだ。それが全ての答え。誰が先発になるかではなく、誰が真のQBなのか。彼ら全員にブラウンズの攻撃を学ばせる。私やリー(QBコーチ)とも時間を共有し、フィールドで全員を試すつもりでいる」と語った。

カイザーはすでにブラウンズが持つQBオプションの中では一番身体能力の高い選手として評価されている。

ジャクソンHCは「カイザーがプロの世界でも通用する屈強なフィジカルを持ったプレーヤーであることは明らか。同時に彼は知性も高く、われわれが待ち望んでいたタイプのQBではある」とも明かしている。

たとえトレーニングキャンプでのアピールに成功せずとも、カイザーが今シーズンのどこかで起用されることは間違いない。

カイザーの加入でQB争いが活性化することは、長年エースQB不在に苦しんできたブラウンズがチームを再建するためには必要不可欠なものだ。ただし、カイザーのパス成功率やプレッシャーのかかった場面でのプレーが疑問視されているのも事実。スカウトの目からすれば、彼が洗練しきったQBであるとは言い難い。

カイザーがブラウンズ版のダック・プレスコット、デレック・カー、ラッセル・ウイルソンになれば誰も文句は言わず、チームがようやくエースQBを見つけ出すことに成功したと言えるだろう。もしそうでなければ、チームの視線はより優れたQB候補が名を連ねるとされる2018年ドラフトにいち早くシフトするに違いない。