ニュース

【2017年ディビジョナル】気温マイナスの極寒ピッツバーグでジャガーズとスティーラーズが激突

2018年01月15日(月) 06:30

ハインツ・フィールドにお目見えしたジャガーズ対ピッツバーグ戦の氷の彫刻【AP Photo/Keith Srakocic】

現地14日(日)、気温マイナスと寒さが厳しいピッツバーグのハインツ・フィールドで、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区覇者のピッツバーグ・スティーラーズがジャクソンビル・ジャガーズとのディビジョナルラウンドに臨んだ。スティーラーズはファーストラウンドバイを獲得して1回戦を免除されたが、ジャガーズはワイルドカードラウンドでバッファロー・ビルズを下し、勢いをつけて敵地に乗り込んでいる。

オープニングドライブでクオーターバック(QB)ブレイク・ボートルスが21ヤードパスを通して敵陣に前進したジャガーズはボートルスの19ヤードパスでさらにヤードを稼ぎ、レッドゾーンではランニングバック(RB)レナード・フォーネットがランで攻め込み、最後もフォーネットが1ヤードを押し込んで先制のタッチダウンを決めている。

スティーラーズは滑り出し好調とは行かず、QBベン・ロスリスバーガーがタイトエンド(TE)バンス・マクドナルドに放ったパスをインターセプトされてターンオーバーを喫するなど、ボールが思うようにつながらない。

守備陣の好パフォーマンスに支えられ、敵陣18ヤード地点から攻撃権を得たジャガーズはフォーネットがエンドゾーンに飛び込む。一度はアウトオブバウンズかと疑われたが、プレーが認められてタッチダウンとなり、エキストラポイントも確実に決めて追加点を得た。ジャガーズは次の攻撃ドライブもテンポよく敵陣に進み、RBのT.J.イェルドンが4ヤードランでタッチダウンをマークする。

第2クオーター前半の時点ですでに21点差をつけられてしまったスティーラーズは反撃の狼煙とばかりにRBリビオン・ベルが相手守備陣の間を抜けて21ヤードを疾走し、ロスリスバーガーがターゲットを変えながらパスをつないで前進。ふくらはぎの負傷から復帰したワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンがエンドゾーンに駆け込んだところにロスリスバーガーがドンピシャのパスを通してタッチダウンを成功させた。

徐々にリズムをつかみ始めたスティーラーズを警戒中のジャガーズにアクシデントが発生したのは第2クオーター中盤。12キャリー、82ヤードをマークしていたRBフォーネットがパスを受け取った直後に相手ディフェンスと交錯して右足首を痛めてしまったのだ。フォーネットは足を引きずり、サイドラインに下がった後、ロッカールームに引き上げている。ただ、それでもジャガーズのペースに大きな影響はなかったようで、スティーラーズの攻撃ドライブで守備陣がロスリスバーガーをサックし、ファンブルボールをリカバーしたアウトサイドラインバッカー(OLB)テルビン・スミスがそのままフィールドを駆け抜けてエンドゾーンに到達。再び追加点を得た。

しかしながら、直後のドライブでスティーラーズはQBロスリスバーガーがサックを浴びながらも敵陣に進入し、大きく投じたロングパスをWRマーテイビス・ブライアントがエンドゾーンで華麗にキャッチしてタッチダウンを返している。

前半を終えて28対14とダブルスコアのリードを築いたジャガーズだったが、後半最初のドライブでスティーラーズに自陣への進入を許してしまう。スティーラーズはこのドライブを、パスとランで攻撃の中心となったロスリスバーガーとベルのコンビが19ヤードのタッチダウンを成功させて締めくくり、7点差に詰め寄った。

前半に足首を痛めてフィールドを去っていたフォーネットがプレーに支障なしとの判断を得て後半最初のポゼッション中に合流したジャガーズは早速、フォーネットの足で前進しようと試みるも、自陣を出られずにパントに終わる。

しばらく両陣営ともボールが進まなくなっていたが、第4クオーター序盤にジャガーズのQBボートルスが11ヤードパスを通した後、敵陣深くに走り込んでいたWRキーラン・コールにロングパスを放つ。コールは相手ディフェンスに阻まれながらも必死に食らいてボールをキャッチ、エンドゾーン手前3ヤードに前進を果たし、最後はフォーネットが3ヤードを押し込んでタッチダウンしている。

試合時間が少なくなる中、スタジアムに駆けつけた地元ファンの大声援をパワーにするスティーラーズはロスリスバーガーが27ヤードパスでジャガーズ陣地に入り、5ヤードパスをつないだ後、サイドライン際をエンドゾーンに向かって突進していたWRブラウンをめがけてロングパスが投じられる。ジャガーズのコーナーバック(CB)A.J.ボウイェがきっちりフォローしていくも、ロスリスバーガーのパスはブラウンの胸元に吸い込まれるように飛び込み、同時にゴールラインを割ってタッチダウンが決まった。

またも1タッチダウン差に迫ったスティーラーズだが、ディフェンス陣が好調をキープするジャガーズ攻撃陣を止められない。ボートルスからボールを託されたRBイェルドンが40ヤードランで一気にスティーラーズ陣地に進入したジャガーズはボートルスがエンドゾーンに入っていたフルバック(FB)トミー・ボハノンに14ヤードパスを通してタッチダウンを決めている。

それでも、あきらめずに前を向くスティーラーズは残り時間4分13秒から始まった攻撃ドライブをタッチダウンで締めくくる。ロスリスバーガーのパスで少しずつジャガーズ陣地を進んだ後、レッドゾーンに入ってロスリスバーガーが自ら前進しようとしたところ、ジャガーズ守備陣の動きを見てサイド側にいたベルにラテラルパス(バックワードパス)でボールを託し、ベルがエンドゾーンに飛び込んだのだ。

残り2分強となってジャガーズのリードは7点に減るが、フィールドゴールで確実に追加点を得て10点差とする。

スティーラーズの最後のドライブもQBロスリスバーガーがパスをつないで敵陣に入り、一度はレッドゾーンに達したものの、ロスリスバーガーのペナルティで10ヤード後退に。仕切り直してWRジュジュ・スミス・シュスターが4ヤードパスをキャッチしてタッチダウンしたが時間切れ。終盤のフィールドゴール分の点差がジャガーズに勝利をもたらし、45対42でスティーラーズを下してAFCチャンピオンシップに進んでいる。