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16年のキャリアにピリオド、DEフリーニーがコルツのメンバーとして引退

2018年04月20日(金) 10:51

アトランタ・ファルコンズのドワイト・フリーニー【Scott Boehm via AP】

ディフェンシブエンド(DE)ドワイト・フリーニーはもうスーパーボウル出場を狙うチームに所属することはない。

インディアナポリス・コルツは現地19日(木)、NFLで16シーズンを過ごしたフリーニーがコルツのメンバーとして引退するために1日契約を結ぶと発表した。

周囲からは身体が小さいと評されていたものの、圧倒的なスピードを有したフリーニーは当時のヘッドコーチ(HC)トニー・ダンジーによるディフェンス戦略の理想とされ、2002年ドラフトで全体11位指名を受けた。

キャリア後半から披露されたスピンムーブはフリーニーのトレードマークとなったが、若き日にはリーグが見たこともなかったような爆発力のあるファーストステップで相手タックル陣を手玉にとった。当時コルツの本拠であったRCAドームはスピードの出やすい人工芝だったこともあり、クオーターバック(QB)ペイトン・マニングを指司令塔に据えたコルツはリーグ最強タッグとも謳(うた)われたフリーニーとロバート・マシスのコンビで相手クオーターバック(QB)陣を窮地に追い詰めた。

ダンジー元HCはフリーニーについてこのように語っている。

「(元コルツのGMの)ビル(ポリアン)がドワイトに目をつけており、彼はまさに私が話をしていた選手でもあった。われわれはドラフト1巡目の全体11位まで待っていたが、他のチームは彼のサイズを見てドラフトするには順位が早過ぎると思ったのだろう。素晴らしいことに、ビルはこう言ったんだ。“パズルの大事なピースとなる可能性があるのだから、われわれはどこで彼を獲りに行くのか、そして他チームがどう考えるのかは気にせずに行こう。われわれの完璧なピースとなり得る選手を獲りに行こうじゃないか” とね。ドワイトは本当にチームを活性化してくれたよ」

2007年にコルツでスーパーボウルのリングを手に入れたフリーニーはその10年後、今度はアトランタ・ファルコンズのメンバーとしてスーパーボウルの舞台に舞い戻った。それまでの間にオールプロに3度、プロボウルには7度も選出されている。

フリーニーはボルティモア・レイブンズのテレル・サッグスと同じNFL史上17位にランクインする125.5サックの記録を残してフィールドを去る。フリーニー以外の16人中11人は殿堂入りを果たしている選手だ。例外としてはジュリアス・ペッパーズ、デマーカス・ウェア、ジョン・エイブラハム、ジャレッド・アレンの名前が挙げられるが、これらの選手はまだ殿堂入り資格を有していないだけである。

サッグスやジェームズ・ハリソンにも同じ事が言えるが、フリーニーが殿堂入りするためには上記の4人のような強力な現役ライバル選手たちとの競争をも乗り越えなくてはならない。それでも、いつの日か必ず、フリーニーがゴールドジャケットを身にまとう日は訪れるはずだ。

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