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ブラウンズ新人QBメイフィールドがプレシーズン最終戦で勝ち星

2018年08月31日(金) 13:56


クリーブランド・ブラウンズのベイカー・メイフィールド【AP Photo/David Richard】

ここ数十年で初めてのことのようにも感じるが、クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)がかなり良い状況にいる。現在、ブラウンズのQBルームにはすばらしい選手たちが控えているのだ。

現地30日(木)、プレシーズン最終戦の前半にまるまる出場したベイカー・メイフィールドが3回のスコアリングドライブを決め、デトロイト・ライオンズを相手に35対17で白星を飾ったチームをけん引して自身ベストのゲームと言える感銘的なパフォーマンスを披露した。この日のメイフィールドは卓越した判断能力、プレッシャーの回避能力、そして、決定的なパスを投じつつも、必要となった際にはポケットを抜け出す能力を見せつけていた。メイフィールドはタイトエンド(TE)デボン・ケイジャストに対してオープニングから41ヤードのストライク送球を投じ、その後も同じドライブで7ヤードを引き伸ばした。

プレシーズンゲームでのフォースダウンは本番とはいささか異なるものだとしても、思い切った行動に出ることで知られるヘッドコーチ(HC)ヒュー・ジャクソンは試合後、メイフィールドにはフォースダウンのコンバージョンアテンプトを経験してもらいたかったと明かした。ただし、熱心に追いかけるファンは、プレシーズン第1週でも同様のシチュエーションがあったことを忘れていない。

この日のメイフィールドはトレーニングキャンプ中のルームメイトにハンドオフするのみで良かったとしても、両プレーにおいて成功を収めたのは事実だ。

メイフィールドの素早く、キレのあるパスがブラウンズ攻撃陣に余裕を与え、ライオンズ側の実況をして第2クオーターまでのブラウンズは「すべてのプレーを簡単にこなしているように見える」と言わしめた。ブラウンズ攻撃陣が流れを手中にできたのは久しぶりの話だろう。ライオンズは主にバックアップの選手を起用していたものの、ディフェンシブタックル(DT)アショーン・ロビンソンやディフェンシブエンド(DE)アンソニー・ゼッテルといった第一線級の選手を投入しても状況に変化は見られなかった。メイフィールドは相手のレベルに関係なく、新人らしからぬパフォーマンスを披露したのだ。

その完成度の高さこそ、ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・ドーシーがメイフィールドをドラフト全体1位で指名した一番の理由だ。30日のメイフィールドはパス16回を投じて9回の成功、138ヤードを記録したが、タッチダウンパスは投じていない。これは、プレシーズンを通じて一番良い状態のオフェンシブライン(OL)に守られたランニングバック(RB)陣がメイフィールドの代わりに力を発揮したからでもあった。プレシーズン最終戦ということも考慮すると、最後の部分には少しの努力が必要かもしれない。それでもなお、メイフィールドは先発として初白星を挙げている。

状況が多少違ったのであれば、メイフィールドがレギュラーシーズン第1週の先発になると予想されたはずだ。しかしながら、オフシーズンに新加入したタイロッド・テイラーのおかげで、チームが黄金ルーキーを焦ってフィールドに登場させる必要はなくなった。メイフィールドはプレシーズンの期間を通し、NFLでの先発が可能であることを自らの手で証明したと言えよう。

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