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QBバロウに不要なヒットは避けてほしいと願うベンガルズ

2020年10月01日(木) 00:44

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/David Richard】

シンシナティ・ベンガルズとしてはいささか不本意なところで、ジョー・バロウはNFLをリードしている。それはサックを浴びた回数だ。

ベンガルズのルーキークオーターバック(QB)はここまで3試合で14回もサックされており、NFL最多の被弾率だ。このペースでいくと、レギュラーシーズンで75回のサックを浴びることになる。パスアテンプトが141回でリーグ2位なのに対し、バロウのサック率9%というのは第3週までの全試合で先発を務めたQBの中で3番目に多い。それを上回るのはヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソンとボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソンだけだ。

引き分けとなったサンデーゲームでバロウは8回サックされ、18回ヒットされた。

「彼のように、QBがこれほど多くヒットされるというのは望ましくない」とベンガルズの攻撃コーディネーター(OC)ブライアン・キャラハンは『ESPN』のベン・ベイビーに語った。「そのうちのいくつかはプロテクションでのもの、純粋なパスプロテクションだ。一部は彼自身と彼のプレースタイルによるものだ。彼にとってプレーはいつまでも終わらない。それを続けるために必死で食らいつこうとするんだ」

ヘッドコーチ(HC)のザック・テイラーは、8回のサックのうち4回はオフェンシブラインのせいだと指摘する。

バロウがヒットを受けるのは、リーグでの学習プロセスの一環でもある。3週間のうちに何度か、彼はルイジアナ州立大学時代のようにプレッシャーを回避しようとした。しかし、残念ながらNFL選手はそれほど簡単には欺かれず、彼はクラッシュされている。

バロウにボールを投げ捨てるよう繰り返し言い聞かせることは、ビッグプレーにつながる彼の即興スキルをいくらか奪うことになる。例えばサンデーゲームでサイドラインのティー・ヒギンズに投げ、大きなゲインを得たプレーだ。即興と投げ捨てのバランスを見つけることが常に鍵となる。

「それがジョーを今のような選手にしている」とテイラーは言う。「そうしたヒットを受けることを恐れず、自らそうしたポジションに身を置くんだ。それは爆発的なプレーを生むからね。頭を使うことと、そのポジションに身を置くこととのバランスが必要だ」

ワトソンのようにビッグプレーを求めてプレッシャーを歓迎するQBもいる。その他にグリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャースやカンザスシティ・チーフスパトリック・マホームズのように、退いてもビッグゲインを見つけられるが、同時にプレーを放棄するタイミングを知っている者もいる。マホームズのサック率はリーグ最低の1.6、ロジャースは1.9で2番目に低い。これにはロジャースとマホームズがNFL屈指の優秀なラインの後ろでプレーしていることも、もちろん関係しているだろう。

ベンガルズの穴の多いオフェンシブラインはバロウの助けにはならない。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によれば、ベンガルズのオフェンシブラインは3試合でリーグ最高の53回のプレッシャーを許しているという。彼らがそのペースを保つなら、ベンガルズは16試合で283回のプレッシャーを許すことになる。昨年のマイアミ・ドルフィンズはリーグ最多、236回のプレッシャーを許した。

バロウにとって不運なことに、彼のブロッカーたちを改善する魔法の薬はない。集団の性質は急には変わらず、利用できるライフラインは少ないだろう。

不必要なヒットを受けないようにするためには、できるだけ早くボールを出さなければならないことを彼は知っている。

「ボールを早く手放すようにする」とバロウは述べた。「それから、自分の足でプレーを作る」

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