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QBガロポロには「全て率直に話している」と49ersのリンチGM

2021年05月20日(木) 01:56


サンフランシスコ・49ersのジミー・ガロポロ【AP Photo/Scott Eklund】

サンフランシスコ49ersはトレードアップで全体3位の指名権を確保した際にクオーターバック(QB)を指名する意向を明らかにしていた。そして、最終的にトレイ・ランスを選んでいる。この動きに現職QBのジミー・ガロポロは驚かなかった。

49ersのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチは現地18日(火)、クラブがこのプロセスを通して“ジミーG”に状況を知らせていたとコリン・カワードに語った。

「ジミーは私とカイル(シャナハン)のことをとても信頼してくれていると思う」とリンチは『49ers Webzone(49ersウェブゾーン)』に述べている。「そうしたものは獲得するものだ。われわれは最初からジミーに率直な対応を見せてきた。彼に会うと、いつも真実を話した。例えば、“このオフシーズンはQBを狙うことにしたんだ”といった感じでね。“ジミー、君はプレーをした時は素晴らしかったよ。記録がそれを物語っている。成長の余地はあると思う。最大の問題は、ずっとフィールド上にいるのが難しかったことだ”と彼には言った。選手に話しやすいことではないが、ジミーは非常に冷静に受け止めてくれた」

トレードがうわさされてはいるが、49ersは彼をキープするつもりだとガロポロに伝えたとリンチは繰り返した。彼の2021年のベースサラリーは2,410万ドル(約26億2,000万円)となっている。

「私はさらに、“だが、いいニュースもあるんだよ、ジミー。君にはどこにも行ってほしくない”と言ったんだ」とリンチは述べた。「“君にはここにいてほしいし、それが可能だとオーナー側も誓ってくれた。キャップ内に収めることが可能だ。君にとっていい状況だと思うよ。最終的な希望とは違うかもしれないけれどね。長期の約束が欲しいのだろう? それは分かっている。それにはもう一つの面があってね、まだこれから達成することが可能だ”と話した。彼はこれから競争して、その仕事を勝ち取ることができるんだ。われわれはそれをさせるつもりだ。だが、ジミーは本当に良いフットボール選手だよ」

49ersの幹部は一貫して、先発をめぐり、ガロポロとランスを競わせると述べている。実際のところは、ガロポロが先発の座をつかめるかどうかは、ランスの準備がどれくらいできているかにかかっているといえよう。ルーキーQBがプレーを読む能力を示し、ヘッドコーチ(HC)シャナハンのオフェンスを動かすことができれば、彼が先発を任されるだろう。しばらくサイドラインから見学する方が良いとシャナハンが思えば、ガロポロがセンター下にとどまり、ランスの準備が整うか、ガロポロがまた負傷するか、彼が苦戦するまではその状態が続くだろう。

夏の間にランスがポジションを獲得すれば、どこか外部でけが人が出るのを待って、49ersはガロポロをトレードするかもしれない。今のまま彼らがガロポロをキープできる予算があるからといって、2,600万ドル(約28億3,000万円)のキャップヒットを抱えたままでいることをよしとするとは限らない。彼がバックアップとなればなおさらだ。つまり、いくらリンチが美文を並べ立てたとしても、ガロポロが現在の契約のまま、2021年シーズンを最後まで過ごすためには、いくつかの分かれ道を通過しなければならないということだ。

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