ニューイングランド・ペイトリオッツのビル・ベリチックヘッドコーチ（HC）はキャム・ニュートンを先発クオーターバック（QB）とすることを平気で何度も宣言しており、直近では現地8月1日（日）にも明らかにしている。ベリチックHCはいつも“何度このセリフを繰り返せばいいんだ”と言わんばかりの態度でメッセージを発し、質問されることに対して苛立っているようだ。

しかし、16日（月）にフィラデルフィア・イーグルスのホームで行われた2回の合同練習のうち1回目を終えた後、ニュートンはベリチックHCから内々に明言されていたのかと聞かれて戸惑っているようだった。

ニュートンは報道陣に「答えを知ってるんだろう」と言って笑いかけた。

実は答えを知らない、と返されたニュートンは眉をひそめて次のようにコメントしている。

「あなたたちはここに座って俺にくだらない質問をしているけど、俺は同じようにあなたたちを見ている。全員、俺が何を言おうとしているか知っているよな。いや、分かっているはずだ。彼がそんなことを言っていないことも知っているんだろう。だから、そういう質問をするのは、それはそれでしょうがない」

この日のニュートンはまたもや不安定な練習を終えたばかりだった。2ミニッツドリルの後半ではタイトエンド（TE）のデビン・アシアシへのパスをエンドゾーンで失敗し、続いて中央へのボールを強引に投げてイーグルスのラインバッカー（LB）エリック・ウィルソンにインターセプトされるなど、素早い判断と正確さに欠けていた。ニュートンはその後、ペイトリオッツがこの間急いでいたことを指摘している。オフェンスは残り時間7秒、4点差でサードダウンを迎えていた。

「俺たちの仕事はボールを守ることだけど、残り7秒という状況だったからチームメイトにチャンスを与えようとしたんだ」とニュートンは話している。

しかし、11対11や7対7の練習の際に何度かインターセプトされそうになったことは説明できない。ドラフト1巡目指名であるQBマック・ジョーンズが着実に成長を見せている（ただし、彼も月曜日にはムラがあった）こともあり、ベリチックHCがこの春から夏の時点で第1週のマイアミ・ドルフィンズ戦でのスターターを指名したのかという質問をなぜニュートンは受けたのか、という話に戻る。ニュートンはその答えをただ繰り返したかっただけではなく、目下そのことについて考えていないことを伝えたかったのだ。

「俺が知っていることはすべて、みんなも知っているということを理解してほしい」とニュートンは声を上げている。「隠れた真意とかそういうものはない。そういったことは心配しても仕方がないんじゃないか。毎日毎日、誰が先発するかなんて気にしてない。それよりも自分にとって最高のプレーをすることを大切にしている。マックも同じように感じている。ブライアン（ホイヤー）も同じように感じていると思う。シーズン第1週に向けて心配事はたくさんあるけど、今はそれに集中している」

【RA】