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「シーズン開幕までには契約更新ができていると思っていた」とイーグルスTEゴーダート

2021年09月07日(火) 12:11

フィラデルフィア・イーグルスのダラス・ゴーダート【AP Photo/Chris Szagola】

タイトエンド(TE)ザック・アーツはフィラデルフィア・イーグルスに残れて満足している。だが、アーツの僚友を満足させるためには、チームはいっそう努力しなければならないかもしれない。

2018年に2巡目でドラフトされたTEダラス・ゴーダートは2021年にルーキー契約の4年目にして最後のシーズンを迎える。アーツとイーグルスの先行きが怪しくなった時に、ゴーダートの契約更新と昇給は必至だと思われていた。だが、アーツが少なくとも2021年はイーグルスとの関係を維持することになった今、将来に不安を抱えるのはゴーダートの方になってしまった。

ゴーダートは現地6日(月)に「この間、俺のエージェントと話して、2人ともこの時期にはすでに契約がまとまっていると思っていた。だけど、チームとは意見が合わなくて、まだそれは実現できていない」と話した。

「俺はそこまで心配していない。自分のやれることを信じているし、フィールドでのパフォーマンスにも自信がある。後はなるようにしかならないさ。だから契約のことについて今は心配していないんだ。ただ試合に勝つこと、ディビジョンを制覇すること、最終的にはスーパーボウルを優勝することにフォーカスしている」

勝利はすべてを解決するが、イーグルスがたとえ20勝0敗で2つ目のロンバルディトロフィーを獲得しても、TEのポジションに方をつけなければならないことには変わりない。アーツも2016年はじめに契約した5年4,250万ドル(約46億6,500万円)の延長契約の最終年に入っている。また、アーツの既存の契約にはボイド(無効)イヤーが含まれているため、今後2年間のそれぞれのキャップナンバーは177万ドル(約1億9400万円)になる。そして、彼はもう若くない。

一方のゴーダートは全盛期を迎えているが、不動のナンバーワンTEにふさわしいプレーはまだわずかしか見せていないため、彼がどの程度のサラリーを要求してくるかを予測するのは難しい。しかし、彼はアーツに似ているところが多く、両者を抱えていた時代から、ゴーダートを中心とした新時代への移行は、論理的かつ滞りなく実現できる可能性のあるものと言える。

ただし、それが2021年に実現することはない。たとえ2年近く前からアーツとイーグルスが袂を分かつだろうと誰もが思っていたとしても。

財政面での問題は複雑だが、ゴーダートは現状に満足しているようだ。

「正直なところ、自分自身よりもディフェンスに問題を与えるような気がするんだ。俺はザックと一緒にプレーすることしか知らない」とゴーダートは説明している。「リーグのトップレベルのタイトエンドが2人いることは、俺たち2人にとって有益だと思っている。2人ともうまく起用してもらえると思う。とにかく彼ともう1年一緒にプレーできてすごくワクワクしている」

イーグルスがゴーダートを昇給させて少なくとも後継者を育てるプロセスを開始する方法を見つけ、同時にアーツが引退を望んでいるフィラデルフィアに彼を低いレートで留めることができなければ、“もう1年”は最後の1年になるかもしれない。

選手が直近で何をしたかを重要視する気まぐれなNFLに身を置くフットボール選手というのは、往々にして今すぐに「勝ちたい」というメンタリティを持っている。このことを考えれば、2021年にアーツと一緒にプレーできることをゴーダートが喜んでいるというのは、とても理にかなっている。少なくとも今は、彼の頭の中には目の前のシーズンしかない。

冬になればそれも変わるかもしれない。そしてもっと大きな変化が訪れる可能性もある。

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