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シーホークス戦で大活躍したセインツRBカマーラは「リーグで最も支配力を持つ選手の1人」とQBウィンストン

2021年10月27日(水) 06:40

ニューオーリンズ・セインツのアルビン・カマーラとジェイミス・ウィンストン【AP Photo/John Froschauer】

現地25日(月)夜、ニューオーリンズ・セインツが“アルビン・カマーラありきのオフェンス”を展開していることが明らかになると、シアトル・シーホークスはスターランニングバックに対してありとあらゆる手を尽くそうとした。

月曜夜に13対10で勝利した試合の後半でランニングバック(RB)のカマーラは「げっ、挟み撃ちにすんのかよ? 頼むよ、俺から離れて」とこぼしている。

一方のシーホークスはカマーラ対策を講じるも、失敗に終わった。

カマーラは今季最多の179スクリメージヤード――キャリー20回で51ラッシングヤード、レシーブ10回、128ヤード、タッチダウンレシーブ1回を記録。また、4試合連続で100以上のスクリメージヤードをマークしている。シーズン第3週以降の試合平均スクリメージヤードは134.8とNFLで2番目に多い。

『The Times-Picayune(ザ・タイムズ・ピカユーン)』のルーク・ジョンソンによれば、クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンは「A.K.はこのリーグで最も支配力を持つ選手の1人だ。ボールを手にして何をするのか、見ているといつもワクワクする」と話したという。

ウィンストンには他の選択肢があまりなかったため、カマーラが他の追随を許さないほどの実力を持っているのは好都合だ。ウィンストンがカマーラに向けて投げたパスは11回中10回が成功したものの、これ以外に投げた24回のパスはわずか9回しか成功しておらず、獲得ヤードは94だった。

また、カマーラはスーパーボウル時代に1試合あたり10回以上のキャッチを少なくとも5試合以上で記録した6人目のRBとなった。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは「ジェイミスは賢いから彼にボールを投げ続けた」とコメント。

シアトルがカマーラを挟み撃ちにしようとしても、それは必ずしも効果的な方法ではなかった。カマーラが見せた、残り5分26秒で敵陣41ヤード地点から始まった第3ダウン残り10ヤードのプレーはおそらくこの試合で最も素晴らしいと言えよう。この時、ペイトンHCはハンドオフするように指示している。

ペイトンHCは「7ヤード進んでフィールドゴール圏内に入ることを想定していた。正直なところ、それが私の考えだった」と言う。

それどころか、カマーラは12ヤードのランで第1ダウンを獲得し、セインツはさらに時間を稼いで最終的には勝敗のかかったフィールドゴールを成功させた。

カマーラはキャリア通算66試合目にしてラッシングとキャッチのそれぞれで3,000ヤード以上を達成して金字塔を打ち立てている。この記録を達成するのにかかった出場回数としてはサンフランシスコ・49ersのロジャー・クレイグ(70試合)が最も少なかったが、今回、カマーラがその記録を塗り替えた。

カマーラが相手を圧倒し、ディフェンダーがなす術もなく宙を舞う姿を見るのは実に愉快だ。しかし、試合が1月まで続くことを見据えれば、これは持続可能なオフェンスとは言えない。トレード期限が1週間後に迫る中で、セインツは武器を1つか2つ、追加する必要がある。そうでなければ、カマーラの実力をもってしてもウィンストンとそのチームはボールを動かすのに苦労し続けるだろう。

【RA】