トレード期限が迫る中、「常に長期的に考える」とジャイアンツHCジャッジ
2021年10月27日(水) 03:26NFLのトレード期限が1週間後に迫る中、各チームは買い手になるか、はたまた、売り手になるかの決断を迫られている。
買い手はロンバルディトロフィーの獲得に向けて短期的なチャンスを得るために将来のドラフト資産を取り引きすることに全力を注いでいる。一方、売り手は今季の競争には勝てないと悟り、損切りして将来のために準備しようとしている。
奇妙な立ち位置にいるチームもある――NFLのトレード期限が非常に早い時期にあることも理由のひとつだ。そういったチームは今季を好転させられることを証明しようと買い手にもなる可能性もあれば、売り手になる可能性もある。
まさに、現在2勝5敗のニューヨーク・ジャイアンツがその立ち位置にいると言えよう。すでにディビジョンでは遅れをとっており、ワイルドカード進出も望みが薄いジャイアンツは資産の一部を移動させ、将来に向けてチームを構築するかもしれない――2021年ドラフト1巡目でトレードバックしたように。ただ、彼らは今季のベストパフォーマンスを発揮してカロライナ・パンサーズを相手に25対3で圧勝したばかりだ。
苦境に立たされているジェネラルマネジャー(GM)デーブ・ジェトルマンとヘッドコーチ(HC)ジョー・ジャッジは仕事を続けるために試合に勝つ必要がある。統率力に欠いたチームが勝利を目指しながらも失敗し、将来のシーズンをも台無しにしてしまうのはよくある話だ。
月曜日、チームは現状を改善するために買い手になるべきか、それとも長期的なアプローチをとるべきか、と質問されたジャッジHCは次のように答えている。
「私は常に長期的な視点で考えている。時には、現時点ですぐにできる動きの中に長期的な視点が入ってくることもあるが、私は常に長い目で見ている。前から言ってきたが、私は何事も近道しないのだ。チームに対するビジョンや、どういう状態にしたいのかについて、非常に明確にしてきた。このチームは長期的な成功を目指している。今、このプログラムに参加している人たちには大きな信頼を寄せているが、結局のところ、私のビジョンは常に長期的なものだ。私はいつも考えている――聞いてくれている皆さんのためだけに(話すが)、私は現在のデプスチャートだけではなく、今年の終わり、来年の初め、そして2年後にどうなっているかを常に考えている。フリーエージェント、トレード、ドラフトなど何でもいいが、私にとしては、現在の状況ではなく、どこに到達しなければならないのかという観点から、常に先を見据えている。それが私の考え方だ」
ジャイアンツがどれだけ思い切ってその未来を構築するかはまだ分からない。また、すでに危機的な状況にある中でジェトルマンがジャッジの長期的な視点を共有しているかどうかは疑わしい――さらに、トレードすれば最初の判断が誤っていたことを認めたとみなされる可能性もある。
来週、現地11月2日(火)に迎えるトレード期限を前に、ビッグブルーは月曜夜に今季3勝4敗のカンザスシティ・チーフスと対戦予定だ。
【RA】