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最高のシーズンを送っているスティーラーズOLBワットはMVPにふさわしいとQBロスリスバーガー

2021年12月08日(水) 12:14


ピッツバーグ・スティーラーズのT.J.ワット【AP Photo/Matt Durisko】

1986年に元ニューヨーク・ジャイアンツのラインバッカー(LB)ローレンス・テイラーが受賞して以来、この35年間でディフェンスの選手がNFLのMVPを受賞したことはなく、賞が導入された1957年から数えてもたったの2回しかない。カレッジ・フットボールのハイズマントロフィーと同じように、クオーターバック(QB)やランニングバック(RB)のためにある賞と言っていい。

だが、輝かしいキャリアを持ちながらMVPに選ばれたことがないピッツバーグ・スティーラーズのクオーターバック、ベン・ロスリスバーガーは、チームメイトのアウトラインバッカー(OLB)T.J.ワットはテイラー級のディフェンスの影響力を評価され、MVPに選ばれるべきだと考えている。

ロスリスバーガーは現地7日(火)に「彼の他に年間最優秀守備選手にふさわしい選手は思いつかない。もちろん俺が知らないだけで他にも候補はいるだろうけど、MVPにもふさわしい彼は、その票も獲得できるはずだ」と述べている。

スティーラーズは絶対に負けられないシーズン第13週のボルティモア・レイブンズ戦を苦しい戦いの末に制し、戦績を6勝5敗1分に改善した。その試合でワットは逃げ回るQBラマー・ジャクソンを捕らえ、キャリアハイとなるサック3.5回をマークしている。ワットの今シーズンのサック数はクリーブランド・ブラウンズのディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットよりも2つ多い16回で、NFLのトップに立っている。20年前にDEマイケル・ストレイハンが記録した22.5回にも迫る勢いだ。MVPに選ばれた1986年シーズンにテイラーはサック20.5回を記録し、歴代7位につけている。特筆すべきは、シーズン第3週は鼠径部の負傷、第11週は股関節と膝の故障で欠場しているワットが、10試合で16回のサックを記録していることだ。さらに、ワットはサックの他にもフォースドファンブル4回、ファンブルリカバリー2回、クオーターバックヒット26回をマーク。開幕戦直前に結んだ1億1,200万ドル(約127億円)の延長契約に値する選手であることを証明するようなシーズンを送っている。そして、忘れてはならないのが、公然とワットの大型契約を支持していたのがロスリスバーガーだったということ。

「俺はこれまでにも優秀なディフェンス選手と対戦してきたけど、T.J.はその中でもトップ選手の一人だ。彼は特別だよ。彼にサックされたことがなくて俺はラッキーだ。彼は試合を左右することも、試合を破壊することもできる。フットボールゲームを変えられるトロイ・ポラマル(セーフティ/S)とは一緒にプレーしたことがあるけど、ディフェンスにそういう選手がいることは滅多にない。ディフェンスで本当の意味でのゲームチェンジャーになれるということは、かなり特別なことなんだ。彼は最優秀守備選手賞以上に評価されるべきだ」とロスリスバーガーは話す。

もし最優秀守備選手賞を受賞することができれば、ワットにとっては初めてのこととなる。兄のJ.J.ワットはDEとして3回受賞している。ワットは去年、ロサンゼルス・ラムズのDEアーロン・ドナルドに7票及ばず同賞を逃したが、今年は初受賞に向けて順調のようだ。しかし、ロスリスバーガーはワットのMVP受賞も視野に入れている。

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