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パスゲームで活躍するTEにふさわしい報酬を求めるレイダースTEウォーラー

2022年07月14日(木) 15:47


ラスベガス・レイダースのダレン・ウォーラー【AP Photo/Michael Ainsworth】

パス重視のスキームに変わってきたNFLのオフェンスの進化が、タイトエンド(TE)ポジションをパスキャッチングを主とする役割に変えてきた。タイトエンドの真髄とはフィールド中で使える武器であり、これまでの泥まみれのブロッカーではない。

トラビス・ケルシー、マーク・アンドリュース、ジョージ・キトル、ダレン・ウォーラー、カイル・ピッツといったタイトエンドたちが、それぞれのチームのパスオフェンスをリードする能力を発揮している。

クリス・ロングのポッドキャストである『Green Light(グリーン・ライト)』に出演したウォーラーは、これからのタイトエンドがどうなっていくかと尋ねられ、次のように話している。

「このポジションはどんどんチームのパスゲームに合うようになっていると感じる。そのことは何度も目に見えているはずだし、俺自身がここ数年でそうだった。トラビスは長い間そうだったし、カイル・ピッツにはパスゲームの焦点になるために必要なすべての能力があって、あとはそれにふさわしい報酬があるといいな」

ウォーラーもそういった武器へと成長し、ラスベガス・レイダースの攻撃陣を率いて2019年と2020年には連続で1,100ヤード超えのシーズンを送った。しかしながら、29歳のウォーラーはNFLのトップTEの一人にふさわしい新契約を求めている。年額758万ドル(約10億4,915万円)は、NFLのタイトエンドの中で16番目にあたる。

このオフシーズンにはワイドレシーバーの契約額が飛躍的に上昇し、12名が年額2,000万ドル(約27億7,055万円)以上の報酬を得ている。これに対し、最も高額を受け取るTEは年額1,500万ドル(約20億7,773万円)のキトルだ。比較的安価と言えるタイトエンドのフランチャイズテンダー(1,093万1,000ドル/約15億1,498万円)によって、このオフシーズンには3名がタグを指定されている。クリーブランド・ブラウンズのデイビッド・ジョクは先日に長期契約を締結(年額1,369万ドル/約18億9,717万円)したものの、マイアミ・ドルフィンズのマイク・ガシキとダラス・カウボーイズのダルトン・シュルツは金曜日の長期契約締結期限を前にまだ契約を手にしていない状態だ。

パスキャッチで重要な役割を担うタイトエンドが広がる中、ウォーラーはチームがこのポジションにおける違いを生み出せる選手にどういった支払いで報いるべきか問われた。

「スタッツ上の特定のベンチマークなのか、ついた配置のパーセンテージなのか、走ったルートのパーセンテージなのか、俺には分からない」と言うウォーラーはこう続けている。

「それがどういうふうに見えているのか分からない。そんなに複雑じゃないはずだと思うんだけど。結局のところ、特定の選手がチームに与えるインパクトっていうのは皆分かっているし、その選手にはインパクトにふさわしい金額が支払われるべきだろ。これはフィールド上で持っていなければならない、一番複雑なスキルセットだと感じている。特定の技量を見たとき、つまり、クオーターバックとかコーナーとかっていうのは、とんでもなく難しい。でも、備えていなければならないスキルの幅の広さっていう部分では、タイトエンドを超えてはいない。そういう部分では、近いところにあるわけでもない」

レイダースのベテラン勢は7月20日(水)にトレーニングキャンプに向けて集合することになっている。ウォーラーが新たな大型契約を手にした選手になるのか、現状が2022年シーズン中も続くのかは、いずれ分かるだろう。

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