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NFLでのすべてのシーズンに「心から感謝」するRBリビオン・ベル

2022年07月14日(木) 14:46


リビオン・ベル【AP Photo/John Munson】

2022年はフットボールをプレーしないだろうと語った翌日にあたる現地13日(水)、リビオン・ベルがソーシャルメディア上に声明を出し、NFLからの引退をほのめかしている。ベルは人生の“次の章にエキサイトしている”と語り、ボクシングという“新しいスポーツのみ”に集中するとしている。

ベルはボクシングのトレーニングのために手にバンテージを巻いている写真と共に、『Instagram(インスタグラム)』に声明を投稿。かつてNFLのトップランニングバック(RB)の一人と評価されていたベルは、2013年から2017年のピッツバーグ・スティーラーズ在籍中にオールプロに選ばれている。スティーラーズとの契約問題から2018年をホールドアウトしたベルは、2019年にニューヨーク・ジェッツと高額の契約を交わしたものの、以前までのような活躍はできなかった。

次に待ち受けていることについての言葉に混ぜ、ベルは2018年に戻りたいとの思いにも触れている。

「NFLは俺に素晴らしいことをしてくれたし、自分のNFLの旅の中で、すべてのシーズンに心から感謝している。当然、俺は(俺たちか、他の人もそうかもしれないが)2018年が違う展開だったら良かったのにと思う。俺が2018年に戻れるタイムマシンを持ってたらいろんな意味で最高かもしれないけど、そんなもの持っていない。俺にできるのは、俺たちにできるのは、人生を前に向かって歩き続けることだけなんだ」

デロリアン(映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する車型タイムマシン)に乗って時速88マイルで2018年に戻れたらと願うこと以外では、30歳のベルはボクシングの世界に全速力で向かっているようだ。

ベルは7月30日(土)にロサンゼルスで行われるエキシビションのボクシング試合で同じくフリーエージェント(FA)のランニングバックであるエイドリアン・ピーターソンと戦うことになっている。

2013年NFLドラフトの2巡目で指名されたベルは、スティーラーズのルーキーとして1,259ヤード、ラッシングタッチダウン8回を記録し、その後の爆発的な活躍を予兆するようなシーズンを送った。

クオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーやワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンと共にセンセーショナルなトリオを形成。スティーラーズでオールプロに2回、プロボウルに3回選ばれたベルは、スティーラーズでの5シーズン中、3シーズンで1,000ヤード超えを達成した。

2017年にリーグハイのタッチ406回、タッチダウン11回、1,949スクリメージヤードを記録したベルは、2年連続でフランチャイズタグを指定され、2018年をホールドアウトしつつスティーラーズ以外での条件の良い契約を探すこととなった。

2019年のトップフリーエージェントである選手の動向を逃すまいと、報道陣やファンの注目がベルに集まった。最終的にはニューヨークと4年5,250万ドル(約72億6,519万円)の契約を結んだベルだが、ニューヨークでは17試合、863ヤードを記録したのみで、2020年シーズン中にリリースされている。

2020年シーズンの終盤はカンザスシティ・チーフスでプレーしたものの、9試合でタッチ76回を記録するにとどまり、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードへの落胆を示した数少ないNFL選手の一人として、ベルは3チーム連続で円満とは言えない別れを経験した。

2021年、ベルはボルティモア・レイブンズおよびタンパベイ・バッカニアーズに在籍した。

今後のベルはボクシングに集中していく。ボクシングは30歳でスタートするのに適したスポーツではないものの、最近のトレンドであるセレブリティのボクシングが興行的な成功を収めていることを考えれば、少なくとも短期的には十分な収入が得られるだろう。

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