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元チーフス、ブラウンズOLミッチェル・シュワーツが引退を発表

2022年07月15日(金) 10:23

カンザスシティ・チーフスのミッチェル・シュワーツ【Steve Sanders/Kansas City Chiefs via AP】

ミッチェル・シュワーツのクオーターバック(QB)を守り、チームメイトたちのためにスペースを作り出す仕事は終わった。

ベテランタックルであるシュワーツが現地14日(木)に引退を発表している。

シュワーツは『Twitter(ツイッター)』に「正式にNFLから引退する」とつづった。

「背部をケガしてからほぼ2年がたった。去年の2月に手術をして、それからリハビリを続けてきた。今は前と同じくらい良くなったと感じているけれど、俺の体が前と同じではないのは明らかだ。足にかけた神経痛はもう日常的なものではなくなっているけれど、完全になくなることはないかもしれない」

「NFLでの時間を本当に楽しんだから、とても満たされた気持ちでそこを去る。スーパーボウルで勝利したのが、俺のキャリアの頂点だった。スナップ連続7,894回とオールプロ選出4回は俺が一番誇りに思っている個人成績で、自分の期待をはるかに超えていた」

2012年にクリーブランド・ブラウンズからドラフト2巡目で指名されたシュワーツはカンザスシティ・チーフスでキャリアの最も良いときを過ごし、チームとの最初の4年間のすべてでオールプロに選ばれている(2018年はファーストチーム)。また、チーフスと共に第54回スーパーボウルで優勝した。QBパトリック・マホームズはシュワーツに右サイドを守られながら今あるスーパースターに成長しており、シュワーツがサンフランシスコ・49ersのパスラッシャーたちを止めていなければ、マホームズが第54回スーパーボウルでチーフスをスリリングな逆転勝利に導けたかは分からない。

その試合が実質的にシュワーツのラストゲームだったのかもしれない。続くシーズンの出場が6試合にとどまったシュワーツは手術に踏み切り、チーフスから2021年3月にリリースされた。

ドラフト2日目に指名を受けてNFL入りしたカリフォルニア大学出身のシュワーツは、それが賢明な選択であったことを証明。プロ初年度に『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のオールルーキーに選ばれている。時間とともに成長していったシュワーツはキャリア初期の困難を乗り越え、堅実なパスプロテクターとして2012年から2019年までのすべての試合に先発出場を果たした。

シュワーツにとっては残念ながら、堅実で若きタックルはブラウンズの長期的なプランにはまらなかったため、クリーブランドを離れてカンザスシティへと向かうことになった。結果として、それが本人にとっては最も良い結果になる。シュワーツ家の息子たちでNFLでプレーしたのはミッチェルだけではなく、兄ジェフは2008年から2015年に4つのチームでガード(G)としてプレーしたのち、2017年の早い段階で引退している。

フットボールキャリアが終わっても、シュワーツにはやることがある。シュワーツと妻ブルックさんが最近引っ越した家には特注の(かつ贅沢な)キッチンがついており、このキッチンがシュワーツの料理熱に応えてくれるはずだ。

「本当にたくさんの素晴らしい人たちに会い、生涯続く関係を築いてきた。フットボールは俺の人生において大きな部分を締めているし、これからもそうであり続ける」と言うシュワーツはこう続けている。

「俺はこのゲームを愛しているし、自分の知っていることを共有したいという情熱もある。でも、俺は自分という存在の定義をNFL選手だけにしたことは一度もない。俺には他にも興味をもっていることがあって、これからはそこにもっと時間を使うんだ。食や料理、俺の(料理動画やブログである)“Mitch in the Kitch(ミッチ・イン・ザ・キッチ)”シリーズ、旅行、ゴルフ、時計。でも、一番大事なのは妻のブルックや2匹のかわいい犬たちともっと一緒に時間を過ごすことだ」

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