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サック70回のイーグルス守備陣の足止めに備えるジャイアンツ

2023年01月19日(木) 12:42


ニューヨーク・ジャイアンツのアンドリュー・トーマス【Aaron M. Sprecher via AP】

サンデーナイトにフィラデルフィア・イーグルスを相手に成功できるかは、オフェンシブライン(OL)がNFLのサックリーダーを相手にどれだけ持ちこたえられるかにかかっていると、ニューヨーク・ジャイアンツには分かっている。

ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)であるブライアン・ダボールは現地17日(火)にイーグルスのパスラッシュについて「彼らは本当に優れている」と話した。

「彼らをブロックするのは難しい。彼らはランを止められる。本当に優秀な選手が多い。そういう選手をうまく活用している。彼らはブロックにとっての難題だ。彼らは防護戦で、タックルへの挑戦だ。そして、インサイドでも彼らはチャレンジだ」

イーグルスは今季にサック70回でリーグトップに立っており、これはNFL歴代3位の数字でもある(1984年のベアーズが72回、1989年のバイキングスが71回)。イーグルスは守備コーディネーター(DC)ジョナサン・ゴードンの指揮下で、スーパーボウル時代に初めて2位のチーム(チーフスの55回)より15回以上多くサックを記録したチームになった。アウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディック、ディフェンシブエンド(DE)ジョシュ・スウェット(ケガから復帰)、DEブランドン・グラハム、ノーズタックル(NT)ジャボン・ハーグレイブ、DEフレッチャー・コックスをはじめとする選手たちが、相手へのプレッシャーの波を生み出している。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区は1997年以来となる3チームがディビジョナルラウンドに進んだ地区になった。ジャイアンツのレフトタックル(LT)アンドリュー・トーマスは「まずはどれだけの選手がそろっているかってことだ」とチームのウェブサイトで話している。

「ほとんどのチームには一番のパスラッシャーが一人いて、その次にローテーションでプレーするやつらがいる。彼らのローテーションの選手は、他のチームなら先発するだろう。それだけで才能のレベルが分かるだろ。コーチもスキームの部分でいい仕事をしている。彼らはいつもまっすぐにラッシュするわけじゃない。どのDタックルがいるかによって違うスキームをやっている。そこも違いを作っている部分だ」

イーグルスはNFLの歴史上、1シーズンに4名の選手が10回以上のサックを記録した初めてのチームになった(レディック16.0回、スウェット11.0回、ハーグレイブ11.0回、グラハム11.0回)。また、今季に5名の選手のそれぞれが35回以上のQBプレッシャーをかけたのはイーグルスだけだ。イーグルスは今季に4名以下のパスラッシャーを使った際にサック50回とサック率10.9%をマークしており、いずれも『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』が記録を取り始めてからのシーズンレコードだ。

34歳のグラハムについて、トーマスは「クレイジーだ」と表現。

「若返りの泉かなんかを持ってるみたいだ」

今季のジャイアンツのオフェンシブラインはこれまでよりもずっと改善しており、それは主に、トーマスがNFLでトップクラスのブラインドサインドのブロッカーに成長したおかげだ。

ジャイアンツのクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズは「俺はいつだってアンドリューをものすごく信頼してきた」と話し、こう続けている。

「彼は岩みたいに堅牢だ。あのポジションをプレーする人なら誰でもそうであるように、最初は学ぶべきことがあるけれど、彼はそういうことをあっという間に学んだと思うし、今のリーグであのポジションを彼よりハイレベルでプレーできるやつはいないと思う。彼に大きな称賛を。信じられないくらいの選手だ。彼がどう仕事をするか、彼が日々にどういうアプローチをしているかを見れば、きっと驚くよ」

トーマスは岩のような存在だ。しかし、ジャイアンツの他の部分はプロテクトに苦戦しており、中でも新人ライトタックル(RT)エヴァン・ニールが苦境に陥っていたのが目立っていた。

シーズン第14週にイーグルスと対戦したとき、ジャイアンツはジョーンズに対する4回を含むサック7回を浴び、大敗を喫した試合の第4クオーターでジョーンズはベンチに下がっている。『ネクスト・ジェン・スタッツ』によれば、ジョーンズはレギュラーシーズンにドロップバックの34.7%でプレッシャーを受けており、これはリーグで4番目に大きい数字だったという。

日曜日にミネソタ・バイキングスに勝利したプレーオフの試合で、ジョーンズはタイミング良くボールを出し、足を使ってバイキングスのバランスを崩し、パスラッシュのいくつかを無効化していた。ジョーンズはNFLの中でもプレッシャーに強い方のQBであり、レギュラーシーズンをプレッシャー下でのインターセプト0回で終えた2人のQBの1人となっている(もう一人はタイタンズのライアン・タネヒル)。イーグルスと対戦したシーズン第14週に、ジョーンズはプレッシャー下でパス11回中7回成功、76ヤードをマークした。

ジョーンズが日曜日の夜に、4人のラッシャーのプレッシャーを受けながらどういったパフォーマンスを見せるかが、どちらのNFC東地区チームがNFCチャンピオンシップ戦に進むかを決めるだろう。

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