スティーラーズOCカナダは2023年も続投へ
2023年01月19日(木) 13:042年連続でオフェンスがNFL23位に終わっても、マット・カナダが職を失うことはないようだ。
複数の地元報道陣によると、ピッツバーグ・スティーラーズが現地18日(水)に、カナダが2023年に攻撃コーディネーター(OC)として戻ってくることを正式に認めたという。
カナダOCは2021年に攻撃コーディネーターに昇格して以降、たびたび批判の的にされてきた。スティーラーズ攻撃陣が過去3年間で下位3分の1に沈んでいることを踏まえると、こうした批判はある程度は避けられないと言えよう。とはいえ、攻撃陣の悪化はカナダOCだけのせいではない。NFLのトップ5位からの転落は2019年シーズンから始まっていた。奇しくもそれはアントニオ・ブラウンやリビオン・ベルがチームを去り、ベン・ロスリスバーガー時代が晩年に差し掛かったタイミングと一致している。
おそらくカナダOCが必要としていたのは、ランでプレーを展開することをいとわない、若くて身体能力の高いクオーターバックだった。スティーラーズのオフェンスはケニー・ピケットを司令塔に据えた2022年シーズンに明るい未来への小さな一歩を踏み出している。ピケットは先発した4試合で200パスヤードを達成。さらに、タッチダウン1回を記録したシーズン第18週には195ヤードと惜しいところまで迫っている。ピケットを中心に徐々に効果的な攻撃をするようになっていったスティーラーズは、ワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズやランニングバック(RB)ナージー・ハリス、WRディオンテ・ジョンソン、タイトエンド(TE)パット・フリーアムスといった才能ある若手選手を擁している中で、理論上は間違いなく2023年シーズンにさらなる向上を見せるはずだ。次のシーズンで再建されたオフェンシブラインが改善されればなおのことだろう。
スティーラーズのファンがカナダOCに抱く懸念点は、大きく分けて2つある。1つはトータルの成績。もう1つは状況に応じた判断だ。スティーラーズはここ2シーズンで、サードダウンコンバージョンの場面で短いパスに終わることがあまりにも頻繁にあり、攻撃陣は概して、インターセプト数でリーグトップに立つディフェンスに遅れをとっていた。
スティーラーズが苦戦していたのはフランチャイズの成長過程における成長痛のようなものに過ぎなかったということを証明するために、カナダOCは次のシーズンも指揮を執ることになった。そのためのピースはそろっているとはいえ、カナダOCはオフェンスをより大きな成功へと導く能力があることをすぐに証明することを求められるだろう。
【RA】