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コマンダースがクリフ・キングスベリーとジョー・ウィットJr.をコーディネーターとして採用へ

2024年02月05日(月) 13:23

クリフ・キングスベリー【AP Photo/Jed Jacobsohn】

ワシントン・コマンダースが攻守両面のコーディネーターを確保している。

現地4日(日)、アリゾナ・カーディナルスのヘッドコーチ(HC)を務めていた経歴を持つキングスベリーが、コマンダースの次期攻撃コーディネーター(OC)に就任する条項に合意したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のピーター・シュレーガーが情報筋の話をもとに報じた。

それから間もなくして、コマンダースがダラス・カウボーイズのセカンダリーコーチと守備パスゲームコーディネーターを務めていたジョー・ウィットJr.を守備コーディネーター(DC)として採用するとNFLネットワークのスティーブ・ワイチが伝えている。

ウィットJr.はコマンダースの再建に着手する新ヘッドコーチ(HC)ダン・クインにとってなじみのある存在だ。クインとウィットJr.はこの3年間、カウボーイズで共に仕事をしており、その間にカウボーイズ守備陣をずっと被得点で上位に導いてきた。

2023年に被得点と被ヤードの両方で最下位に沈んだコマンダースにとって、彼らの能力は大いに必要になるだろう。

シュレーガーによると、ヘッドコーチを務めていた2019年から2022年にかけてカーディナルスを28勝37敗1分という成績に導いたキングスベリーは、攻撃コーディネーターとしてラスベガス・レイダースに加入すると見られていたが、契約交渉が決裂したことを受けてそのポジションを辞退したという。

キングスベリーはレイダースに加わる代わりにNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)に戻ってNFL復帰することになった。

この1年間、キングスベリーは南カリフォルニア大学(USC)でシニアオフェンシブアナリスト兼クオーターバック(QB)コーチを務め、QBケイレブ・ウィリアムズの指導にあたっていた。

パトリック・マホームズやベイカー・メイフィールドといったNFLで活躍している選手をテキサス工科大時代に指導した経験と共に、評判の高い攻撃マインドを持ち合わせているキングスベリーだが、カーディナルスでの4年間を経て、多くのことを証明しなければならない状態だ。

QBカイラー・マレーはキングスベリーの指導の下でプロボウルに2度選出されたものの、カーディナルスがプレーオフ進出を果たしたのは1回のみだった。また、得点ランキングでは2回、下から12位以内となっている。

コマンダースがクインHCのもとで迎える新時代に誰を司令塔に選ぼうと、キングスベリーはマレーの時と同じようにクオーターバックの才能を開花させる手助けを任されるだろう。

コマンダースでの仕事には課題がつきものだ。コマンダースは2018年シーズン以降に得点で23位以上の成績を収めていない。また、ワイドレシーバー(WR)のテリー・マクローリンやジャハン・ドットソンといったピースがそろっている一方で、クオーターバックポジションには大きな疑問符がついている。

QBサム・ハウエルは先発1年目にNFL内最多21回のインターセプトを喫するなど、シーズン後半に大幅に調子を崩した。ハウエルはドラフト5巡目で指名された選手に過ぎず、指名自体も前体制のもとで行われている。

フリーエージェント(FA)での選択肢もあるはずだが、2024年ドラフト全体2位指名権を保有しているコマンダースは、それで現状に対処することもできるだろう。

コマンダースが最終的に誰を起用するにしても、その選手がキングスベリー率いるオフェンスを構築する上で最も重要なピースになることは間違いない。

【RA】