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NFLチーム研究所:Week 10 – グリーンベイ・パッカーズ

2017年07月01日(土) 13:18

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1919年に設立され、1921年からNFLの前身アメリカン・プロフェッショナル・フットボール・アソシエーションに参加したパッカーズは現存するNFLチームとしてはベアーズ、カーディナルスに次ぐ3番目に古いチームである。

チームはカーリー・ランボーとジョージ・カルホーンの2人によって設立されたが、資金難であったため、ランボーは勤務していた缶詰会社、インディアン・パッキング・カンパニーに資金援助を求めた。同社はユニフォームと用具のために500ドルを、さらに練習フィールドも提供。このことから“パッカーズ(缶詰工)”というチーム名が採用されることなった。

チームロゴは1951年にPACKERSの文字とボールを組み合わせたものが初めて採用され、その後楕円のグリーンの中に白の“G”が描かれたものが1961年に登場、1980年に現行のさらにゴールドの縁取りが加わったものとなっている。

本拠地ウィスコンシン州グリーンベイは2010年時点で人口が約10万人という小都市だ。これはいわゆるアメリカ4大プロリーグの本拠地の中でも抜きんでて小さい。周辺都市を含む都市圏としても人口は約30万人にとどまる。こうしたこともあってパッカーズは1994年までプレシーズン1試合、レギュラーシーズン3試合の年4試合を比較的近い大都市ミルウォーキーで開催していた。1995年以降は全試合をグリーンベイで開催するようになり、その地元人口の少なさにもかかわらずNFL有数の人気を誇っている。

パッカーズのもう一つの大きな特徴は特定のオーナーがおらず、一般のファンがチームの株を所有するいわゆる市民チームであることだ。NFLで唯一の市民チームである。1923年に非営利法人化され、これまで5回株式が発行されてきた。直近の株式発行は2011年で1株250ドルだった。株の所有者は毎年夏に開催される株主総会に出席できるものの、株式の売買や所有数には制限が設けられているほか、配当金が出ることもシーズンチケットの優遇もない。それでもパッカーズの株主として誇れることもあって人気は高く、現在11万2,000人余りが株主となっている。

市民チームであるため、チームの運営を行っているのは地元の財界人などから構成されている理事会だ。一般的なオーナーの役割はチーム社長が務めている。

【渡辺 史敏】

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