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NFLチーム研究所:Week 14 – シンシナティ・ベンガルズ

2017年07月29日(土) 08:39

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ベンガルズは1967年、ポール・ブラウンらのグループが当時NFLの対抗リーグだったAFLのシンシナティにおけるフランチャイズ権を手に入れたことからその歩みを始めた。

それ以前、ポールは1946年にブラウンズを創設しており、1962年まではヘッドコーチを務めていたが、1961年にチームの所有権を手に入れていたアート・モデールによって1963年1月に解雇されている。つまり、ポールにとってベンガルズ誕生はプロフットボールへの復帰に向けた執念のチーム創設だったのである。初代オーナーとなったポールは1968年からの3シーズンに渡ってヘッドコーチも兼任した。

チーム名のベンガルはインドに生息する獰猛なベンガル虎に由来するものの、実はポールが立ち上げたチームオリジナルのものではない。1937年から1942年まで、この時とは別のAFLに所属する同じシンシナティを本拠としたベンガルズというチームが存在していたのだ。その歴史を踏まえ、ポールは「シンシナティの過去のプロフットボールにリンクさせる」としてベンガルズというチーム名を採用したのである。

またチームカラーはブラック、オレンジ、ホワイトの3色。オレンジについてはモデールへの当てつけとしてブラウンズのチームカラーの一つを使用したのではないかと言われている。

チームのロゴは最初の2年間はボールを持って走るベンガル虎のイラストが使われたが、1970年からはヘルメットのデザインに。そのヘルメットは設立当初からオレンジの字に“BENGALS”という書体ロゴが描かれたデザインが使用された。

その後、チームロゴ、ヘルメットとも1981年にタイガーストライプのものに変更されている。さらに1990年に細部に変更が加えられたが、ヘルメットについては現在まで同じデザインを継続。チームロゴに関しては1997年にベンガル虎の頭部イラストのものに変わり、2004年からは“B”の文字の中にタイガーストライプが描かれたものになり、現在に至る。

オーナーはポールと共に1983年からは共同創設者でチーム社長を務めていたジョン・セイヤーが共同オーナーに就いた。両者は1990年に、やはり創設メンバーでポールの息子であるマイクにその座を譲っている。コーチとしての業績を称えられ、1967年に殿堂入りしたポールはオーナーの座を譲った翌1991年に死去。セイヤーも2015年にこの世を去っている。マイクは現在、オーナー、チーム社長、GMの3役を兼任している。

【渡辺 史敏】

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